菅原咲月の副キャプテン抜擢は適任? 乃木坂46のまとめ役に相応しいバランス感覚
菅原咲月が、乃木坂46の副キャプテンに就任した。現キャプテンの梅澤美波が副キャプテンから昇格して以降、長らく副キャプテンは不在だった。しかし、これから6期生を迎えるタイミングで5期生の菅原が副キャプテンに選ばれたことの意義は、非常に大きいはずだ。
もともと、乃木坂46にはキャプテンしか存在していなかった。初代キャプテンとなったのが桜井玲香。体育会系のリーダー像というよりも、現在の乃木坂46らしさに通ずる他者を尊重し、グループとしての柔らかい空気感を保つ桜井のキャラクターがグループのイメージに影響を与えていった。そこから桜井の卒業に合わせて、同じく1期生の秋元真夏がキャプテンに就任。
若月佑美や西野七瀬、衛藤美彩といった草創期メンバーが卒業し、遠藤さくらや賀喜遥香といった4期生が台頭していた中での新キャプテン抜擢だった。秋元は持ち前の明るさと愛らしさでグループをまとめ上げ、2021年11月に梅澤が副キャプテンに就任してからは、二人三脚でグループを引っ張ってきた。
梅澤は副キャプテン就任時に、公式ブログで不安を明かしていたが(※1)、秋元は「副キャプテンに任命される前からみんなをまとめる役割を担ってくれたり私のキャプテンとしての相談に乗ってくれたりたくさんたくさん助けてもらっていました」(※2)と梅澤への信頼を明かしていた。秋元が“柔”であるならば、梅澤は“厳”の漢字が真っ先に思い浮かぶ。『乃木坂46の「の」』(文化放送)で小川彩が「いい意味で圧がある」と語っていたり、梅澤本人も『乃木坂46のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)の中で、「絶対に怖いじゃん、私とご飯行くのって」と自虐を語ったりと、秋元とは異なるリーダー像で、転換点へと進みつつある乃木坂46を支えてきた。実際に梅澤には体育会系的な視点があるかもしれないが、それはグループを思うがゆえのものでもあるだろう。後輩たちが梅澤を慕っていることからも、しっかりとメリハリをもたせて見事なバランスを取っている印象がある。
2023年2月に秋元からキャプテンのバトンを受け取った梅澤は約2年にわたって一人でグループの責任と向き合ってきた。『EX大衆 2024年9月号』(双葉社)のインタビューでは、「とにかく大好きで入ったグループだから、乃木坂46を守りたいし、立場的に考えすぎてしまうこともあるけど、ここを去るときは『やりきった』と納得してからだと思います」と語っている。