NEWSの3人が放ち続けたポジティブなパワー “日本”がテーマのアリーナツアーファイナル詳細レポ

NEWS『JAPANEWS』ツアーファイナルレポ

 NEWSが『NEWS LIVE TOUR 2024 JAPANEWS』を開催。全国8都市17公演を3カ月かけて行われたツアーは、11月17日千葉県・ららアリーナ東京ベイでファイナル公演を迎えた。 

 リリースされたアルバム『JAPANEWS』を色濃く反映した今回のツアー。開演前には祭り囃子を思わせる音色が会場を満たし、赤と白のライトで『JAPANEWS』の世界観を彩っている。バンドのチューニング音も期待感を煽っていて、ファイナル公演らしく客席も熱いざわめきに満ちていた。すべての照明が落とされ、世界の国の様々な言語の「こんにちは」がスクリーンを満たしていき、声優・野沢雅子のナレーションによってライブの開幕を報せた。

 ステージのスクリーンに「FINAL」の文字が映し出されると、大歓声に迎えられ3人が登場。1曲目は「JAPANEWS」だ。LEDパネルやスクリーンに次々と日本の風景が映し出され、今回のライブのテーマを前面に打ち出す。青を基調とした羽織にビビッドなピンクのボトムス、サングラスやメガネ……と和を感じさせるクールな衣装に身を包んだ3人は、冒頭から大迫力のボーカルで空気を掴んでいく。「ROOOTS」で彼らのシャウトと共に、炎の特効やレーザー照明の激しい演出で会場の熱をどんどん上げていくと、アンセム的に会場をまとめ上げた「NEWSニッポン」、タオルをまわす「BLUE」と続き、一体感は強固なものとなっていった。

 9月の全曲サブスク配信以降リバイバルヒットを続ける「チャンカパーナ」は、客席のファンの振り付けも完璧に揃い、3人のはつらつとしたダンスと融合。名曲の持つ大きなエネルギーを体現しているようだった。その熱量を反映するかのようにスクリーンには打ち上げ花火が映し出され、「FIREWORKS」へ。扇子を使ったパフォーマンスはダンサーとの息もぴったりだ。

 旅をモチーフとした幕間映像「旅の手引き 第1章『日本の魅力』」を挟み、「JANGARA」へ。様々な文化を吸収し、オリジナリティを築き上げてきた日本、そしてNEWSを体現するような圧巻のステージングだ。熱気が冷めやらぬ中、花魁道中のようなステップでダンサーがステージに登場し、小山慶一郎のソロ曲「カランコロン」がスタート。タンクトップにデニム姿で、激しいダンスと共に熱いボーカルを響かせた。

 ここまでの熱いステージから一転、「origami」「バタフライ」と蝶をモチーフにした2曲では、確かな歌唱力でしっとりと歌い上げる。「さくらガール(A Cappella version)」のイントロを経て「Cherry Blossom Girl」、そして「Distance」へ。橋を模したトロッコでアリーナ後方へ向かい、桜吹雪の舞う中、多くのファンに囲まれ笑顔を見せながら歌う3人の姿は、アイドルらしい輝きに満ちていた。

 最もキュートさが際立った「おもちですか!」はぜったくんによる提供曲。言葉遊びと飛び跳ねるようなメロディが楽しい1曲だ。そんな遊び心満載の楽曲は、ステージ中央に置かれたマイクが3本連結したマイクスタンドに3人がギュッと寄り添う中、コミカルな振り付けとシュールなやり取りが楽しいパフォーマンスとなった。

 楽しい雰囲気をそのままに、MCタイムへ移る。NEWSにとってららアリーナ東京ベイでの初めてのライブということもあって、コール&レスポンスでスタンドの階層を確かめると、「距離が近くていいね」と新しい会場を楽しんでいる様子。

 今年はフェスにも多く出演し男性ファンも増えたと語り、11月13日にはニューシングル発売と音楽活動が充実しているNEWS。公演後にサブスクでライブのプレイリストが公開されることが伝えられ、会場からも大きな歓声が巻き起こる。

 話はカラオケの話題へと移り、増田貴久が「あなたのためだけに歌いますよ、って本気で『生きろ!』を歌って、おじさんが1人で泣いてた(笑)」とテレビ業界の知人に向けて「生きろ!」を披露したエピソードを語る。「『生きろ!』と『U R not alone』は本気で歌うと泣く人が多い」と明かすと、加藤シゲアキは監督する映画のロケ地での地域の人との懇親会で「チャンカパーナ」を強くリクエストされたと話す。「1人だとやっぱ盛り上がらないんだよ」と嘆き、増田が「俺と小山がいないとなー!」と笑うと客席から喜びの声があがった。

 増田は12月に雑誌『mina』でのファッション連載をまとめた本が出版されるとのことで「ついに俺も“先生”と呼ばれる……」と、作家として活躍する加藤に肩を並べると誇らしげな様子。続いて小山も、雑誌『猫びより』での連載は自身で執筆していることをアピールすると、「ちょっと一緒にしないでもらえるかなあ?」「1冊で“先生”ってなれない。5冊から。俺はもう10冊出してるらしい」と加藤が堂々と反論し、笑いを誘う。さらに『猫びより』に関連し、増田が「俺、猫アレルギー」と告白すると、加藤も「俺も俺も」と続き、小山が「なんだよ、その話」とツッコむ。「小山さんの近くにいるとくしゃみが出る……小山アレルギー?」「小山の過剰摂取(笑)」と笑いながら茶化す2人に、小山は「そんなこと言ったって近くにいるからな!」と叫ぶなど、終始、息の合った和やかなトークタイムとなった。

 バンド紹介の後は、加藤のソロ曲「almond」。スタイリッシュに決めたダンスと、レーザーで歌詞が描かれていくおしゃれな演出が際立った。続く増田のソロ曲「kawaii」は、センターステージで披露。ビートとリンクしたフラッシュライトが瞬く中、ラフなTシャツ姿から繰り出される珠玉のダンス&ボーカルで場を圧倒。曲終わりに思わず零れ落ちた溜息が客席の端々から聞こえたほどだった。

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