片寄涼太、ソロで表現する俳優・グループ活動を経た自分の色 「tenkiame」は今だから歌えるものに

片寄涼太、ソロで出す自分の色

本当に楽しい令和版「今夜はブギー・バック」に

ーー続いてカップリング曲「今夜はブギー・バックfeat. eill / prod. Shin Sakiura」について聞きます。この曲をカバーしようと思ったのはなぜですか?

片寄:個人的には数年前からやりたいと思ってはいたんです。それで今回、8月のリリースのタイミングで、ちょうど30歳になるので自分の生まれ年の1994年の楽曲をリリースから30年後の今年にカバーしたら、それはそれで面白いのかなと思いました。

片寄涼太 / 今夜はブギー・バック feat. eill / prod. Shin Sakiura (Music Video)

ーー数ある名曲の中でこの曲を選んだのが意外でした。

片寄:90年代の音楽だとどっちかだと思うんです。それこそエイベックス系のサウンドか、渋谷系か。でも自分のソロでやるならこっち(渋谷系)だっていうのは思っていました。ファッショナブルだし、お坊ちゃまが自由に遊んでますみたいなニュアンスもあって、そのおしゃれ感を取り入れたかった。あの時代の渋谷系の音楽の面白さって天才的で、あの魅力をお借りしたという感じです。

ーー片寄さんと渋谷系が繋がるのが興味深いです。

片寄:そうですか? でも自分は歌い上げる系のシンガーではないし、グループでも龍友(数原)くんとの立ち位置としてもそう。実際に自分自身も歌ってみて違和感はなかったですね。それにLDHでこの曲をカバーしてる人って誰もいないので、取りに行った感じもあります。

ーー先にその席に座っちゃえと(笑)。

片寄:そうです、これを自分のソロの武器にしちゃおうっていう(笑)。ただ、僕らの世代でこの曲に一番最初に出会ったのは加藤ミリヤさんのバージョンなんです(「今夜はブギー・バック feat. 清水翔太 & SHUN」)。あの時は女性がメインボーカルで男性がラップだったから、今回の僕たちのは男性がメインで女性がラップっていう、意外とありそうでなかったパターンですよね。自分にとってはあれがけっこう衝撃でした。あと、ジャスティン・ビーバーの「Peaches ft. Daniel Caesar, Giveon」が流行った時、これを「ブギー・バック」でやったらハマるんじゃないかなと思ってたんですよ。

ーーああ!

片寄:あの時から構想があって、実際に今回そういうオーダーでアレンジしてもらいました。アレンジをしてくれたShin Sakiuraくんとは同い年で、同じ関西出身でもあり、プライベートで会ったりもしていたので「ぜひやりたいです」って二つ返事でOKしてくれました。

ーー表題曲を提供したeillさんがこちらでは客演として参加してますよね。

片寄:eillさんとは裏で並行して「tenkiame」を制作していたので、表題曲を作曲してもらった人にカップリングでフィーチャリングに参加してもらえたら面白いなと思って、Sakiuraくんに電話して「今eillさんと曲作ってるんですけど、ラップに入ってもらったら面白くないですか?」って聞いたら「絶対面白いです」って言ってくれて。eillさん自身は「ラップどうだろう」と思ってた感じもあったみたいですけど、蓋を開けたらめちゃくちゃカッコよく仕上げてくれました。

ーーeillさんとのボーカルの掛け合いも素晴らしいです。

片寄:一緒にスタジオでラップのレコーディングをしたんですけど、恥ずかしがりつつもしっかりやってくれました。それこそ〈キミこそスゲーぜ YOSE MY MAN〉のフレーズは「BをYに変えるだけで片寄の“ヨセ”になるよね」という話をして、2人で楽しく笑いながら作っていったんです。

ーーその場のノリで生まれた部分もあるんですね。

片寄:ありますね。それこそ〈コレ よくない よくない コレ?〉のセリフっぽく言うところとかも一回だけ遊びでやってみたんですけど、Sakiuraくんも「いいじゃん!」ってディレクションしてくれてそのまま採用したりしました。本当に楽しい令和版「今夜はブギー・バック」になったんじゃないかなと思いますし、自分としても名曲で聴き慣れている曲ではあったので、結構すんなり歌えました。周りのスタッフの方からも「声に合ってる」と言われて、そういう意味でも体に合う曲だった気がします。

「ソロアーティストとしてある意味、やっとデビューしたような気持ち」

ーー今回のシングルは自身にとってどんな意味を持つ作品になりましたか?

片寄:30歳を迎えるということで、ソロアーティストとしてある意味、やっとデビューしたような気持ちでもありますし、後から振り返って「あの時これやってよかったな」って思えるような2曲に仕上がりました。また今後も今回のeillさんのように、僕が好きな音楽界隈の人たちの心をくすぐれるような楽曲を作れたらいいなと思っていますし、今後のソロ活動を期待していただけるようなシングルになったと思います。

ーー今後の活動の展望を教えてください。

片寄:アルバムは作りたいと思っています。いつ発表できるかはわからないけど、それに向けて制作を続けていきたいですし、今回のシングルがきっかけとなって、より幅を広げたコラボがあるかもしれない。自分の世界に収まると自分の想像することしか起きないから、いろんな人と化学反応することで自分の想像し得なかったものが生まれてくるほうが楽しいので、そういう活動を続けていきたいです。アーティストの方とやる時も、必ず最初に打ち合わせをしますけど、「今回のテーマはこれで」という軸だけは決めて、あとは全部自由なくらいが楽しいんです。そういう意味でもいろんな可能性を秘めたソロシングルだったので、これからもいろんな方に注目していただきたいです。

『tenkiame / 今夜はブギー・バック feat. eill / prod.Shin Sakiura』
『tenkiame / 今夜はブギー・バック feat. eill / prod.Shin Sakiura』

■リリース情報
2024年8月21日(水)リリース
片寄涼太『tenkiame / 今夜はブギー・バック feat. eill / prod.Shin Sakiura』
CD : https://avex.lnk.to/katayose0821
Streaming / Download:https://avex.lnk.to/katayosetenkiame

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