連載『lit!』第117回:乃木坂46、モーニング娘。'24、CANDY TUNE……真骨頂を発揮する最新の“沸き曲”5選
足を運んでいた音楽フェスティバルでたまたま見かけたライブパフォーマンス、SNSでバズっているキュートな振り付け曲、バラエティ番組で爪痕を残したメンバー所属のグループ……などアイドルと出会ってのめり込んでしまうきっかけはリスナーによって様々だと思うが、私は新たなアイドルグループと出会いハマっていくきっかけとして、高BPMやヘビーなサウンドでライブを盛り上げる楽曲、いわゆるアッパーチューン/“沸き曲”が不可欠。ライブのオープニングや本編終盤に披露され、ライブ定番曲に育っていくことも少なくないアッパーチューン。直近のリリース作品からいくつかセレクトしてみた。
乃木坂46「チートデイ」
8月21日にリリースされた36thシングル『チートデイ』。リリースごとに注目される表題曲センターは33rdシングル『おひとりさま天国』以来3作ぶり2度目となる井上和が務め、フロントの両隣には同じ5期生の小川彩と池田瑛紗を据えたフォーメーション。山下美月、阪口珠美、清宮レイと中心メンバーの卒業が相次ぐ中、世代交代を加速させ、ネクストフェーズへの大きな一歩を踏み出した布陣と言える。公演ごとに表情を変えるであろう井上によるラスサビ前〈「ごめんなさい」〉の絶叫は必聴ポイント。“沸き曲”という意味では、一ノ瀬美空がセンターを務めるカップリングの5期生曲「熱狂の捌け口」もぜひ押さえておきたい。
モーニング娘。'24「最KIYOU」
8月14日にリリースされた両A面シングル『なんだかセンチメンタルな時の歌/最KIYOU』より、本記事のテーマで特に紹介しておきたいのが「最KIYOU」だ。メンバーが代わるがわるスポットを浴びながら〈最強で最器用な〉人間像をたくましい表情で表現し、パワフルなダンスで鼓舞してくれる。フォーメーションダンスを存分に堪能したい方は、Promotion EditのほかにDance Practice ver.の映像をぜひ。ダンスといえば、加入から13年間キレッキレなパフォーマンスでグループを牽引してきたサブリーダー・石田亜佑美が秋に開催されるコンサートツアーをもって卒業を控えるが、「What is LOVE?」など人気曲の“だーnce Practice”動画で彼女の底知れぬ努力が浮き彫りにされているので、あわせてチェックを。
TEAM SHACHI「沸き曲」
本記事のタイトルにある“沸き曲”は、何を隠そうTEAM SHACHIの楽曲タイトルから拝借したもの。「沸き曲」はTikTokをきっかけに幅広く認知され、今年2月にリリースされたアルバム『笑う門には服着る』に収録されたが、8月7日にリリースされた最新EP『待ち合わせに、飽きもと。』に再度収録されるほどの定着ぶり。8月10日11日の2日間、イベントステージ「東武動物公園 HOLA!」にて開催された『SHACHI SUMMER 2024 〜沸騰!リアルサウナHOLA!〜』DAY2では、グループ屈指のライブアンセム「ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL」「そこそこプレミアム」に続けて披露された(もちろんDAY1でも「沸き曲」は披露)。沸かせにかかるメンバー4人の汗の眩しさたるや、身も心もととのうタフ民(TEAM SHACHIのファン)が続出。なお、同EP収録の「まつりびと~カキツバタ~」もまた、地元名古屋のおなじみ「にっぽんど真ん中祭り」の総踊り曲として披露された正真正銘の“沸き曲”だ。