『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』振り返りレポート 超特急からLienel、総勢62名で見せた“今”の自分たち

『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』レポ

 8月17日と18日の2日間、東京・国立代々木競技場 第一体育館で『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』が行われ、超特急、M!LK、SUPER★DRAGON、さくらしめじ、ONE N' ONLY、原因は自分にある。、BUDDiiS、ICEx、Lienelの全9グループ、総勢62名が出演した。

 2012年から行われている『EBiDAN THE LIVE』(以下、『エビライ』)だが、今年は豪華客船「CRUISE」をコンセプトに『YELLOW ISLAND』、『BLUE ISLAND』、『RED ISLAND』というテーマで3公演を開催。本稿では、8月18日の昼公演『BLUE ISLAND』をレポートする。

 開演前、超特急の「バッタマン」のインストゥルメタルが会場に流れ出すと、集まった観客からは同曲のコールがちらほら。オープニングアクトを務めたONE LOVE ONE HEART(BOYS)と龍宮城のおかげもあり、EBiDANメンバーの登場前から、すでに会場はこれから始まる“豪華客船の旅”に出航する準備ができているようだった。

『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』(撮影=米山三郎、ウチダアキヤ)
ONE LOVE ONE HEART
『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』(撮影=米山三郎、ウチダアキヤ)
龍宮城

 そんななか、迎えた開演。ステージの大きなスクリーンには、夜景の大都会や、燃え上がる炎、たくさんの花が咲き誇る草原など、異なる場所に佇む9グループが映し出される。そして、それぞれのグループのメンバーが手にした羅針盤の放つ光の先をじっと見つめた先にある“EBiDAN THE LIVE CRUISE”と名づけられた豪華客船をモチーフにしたステージのセットに集結。62名が一斉に敬礼をし、今回の公演のために書き下ろされた全体曲「What's up, Voyagers!」を披露した。

『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』(撮影=米山三郎、ウチダアキヤ)

 “BLUE”からイメージされる、クールで爽やかな印象に合わせ、前日の『YELLOW ISLAND』からヘアスタイルやメイクを変えてきたメンバーも多数。各メンバーが大きなスクリーンに抜かれるたびに、その変化に気づいたファンからは大きな歓声が上がっていた。

 そんなオープニングアクトのあとに行われた各グループの代表者たちによる挨拶ではICEx・山本龍人が「いつもとは違うクールなICExを愛してもらえるように、精一杯頑張ります」と挨拶。さくらしめじ(8月23日からは「Sakurashimeji」に表記変更)の髙田彪我は「(田中)雅功がオープニングのダンス頑張っていたので、『せーの』と言ったら『雅功、ダンスよかったよ』と叫んでください!」と仲睦まじい姿を伺わせる。これには田中も照れ笑いしながら「恐縮です……」と呟き、会場からはあたたかな歓声が上がっていた。

『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』(撮影=米山三郎、ウチダアキヤ)
Lienel
『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』(撮影=米山三郎、ウチダアキヤ)
ICEx

 そしてリョウガ(超特急)、ジャン海渡(SUPER★DRAGON)、HAYATO(ONE N' ONLY)によるショートMCでファンを盛り上げたあとに行われたのは、各グループによる“BLUE”の公演テーマをイメージした楽曲の披露だ。1番手を務めたLienelは、センターステージで1st CDシングル曲「Love Me Madly」をパフォーマンス。1年前のCDデビュー時よりも、ぐっと大人になった今の姿でクールに大人なラブソングを聴かせた。続くICExは、普段のかわいらしいイメージを一変させた「Cyber Groovin'」で大人な恋を表現した。

『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』(撮影=米山三郎、ウチダアキヤ)
BUDDiiS
『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』(撮影=米山三郎、ウチダアキヤ)
原因は自分にある。

 デニムを基調としたセットアップ衣装で登場したBUDDiiSが披露したのは、もどかしい恋心を歌った楽曲「Lack」。しっとりとした雰囲気のなかで、いつもとは違った表情を見せ、楽曲が描く世界観へと観客を誘った。原因は自分にある。は今年リリースしたばかりの楽曲「Mania」で狂気の愛を歌う。いつもより笑顔を抑えた表情で引き込み、時折見せる小指を噛む振り付けで大きな歓声を起こしていた。

『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』(撮影=米山三郎、ウチダアキヤ)
ONE N' ONLY
『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』(撮影=米山三郎、ウチダアキヤ)
さくらしめじ

 続くONE N' ONLYは「Hook Up」をパフォーマンス。ボーカルとラップパート、そして代名詞とも言える力強いダンスで会場のボルテージを最高潮にする姿は、昨年秋から今年春まで全国47都道府県ツアーを乾燥した彼らのステージでの強さを再確認させてくれた。

 結成10周年を迎えたさくらしめじが披露した「ただ君が」は、渾身のバラードソング。目を瞑り、楽曲に描かれた通り相手を思う深い愛を表現する姿は、観る者の心を震わせた。SUPER★DRAGONは、9月11日に発売を控えるメジャー2ndシングル『Downforce』のリード曲「Downforce」を披露。常に攻めの姿勢で前進してきた彼らにふさわしい〈Go Go Go Go Go Go〉とサビで連呼する姿は、グループの現在地、そしてここから進んでいく未来を体現していくかのような力強さを感じさせた。

『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』(撮影=米山三郎、ウチダアキヤ)
SUPER★DRAGON
『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』(撮影=米山三郎、ウチダアキヤ)
M!LK

 M!LKは、王道アイドルとしてのイメージに大人なエッセンスを加えて話題になった楽曲「Kiss Plan」を選曲。昨年10月から12月にかけて配信されたオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』にて、ダンストレーナーを務めたことでも知られているYUMEKIが担当した艶やかな振り付けで、会場を虜にする。超特急はMVの公開から3日間でYouTubeにて100万回再生を突破した楽曲「Steal a Kiss」をパフォーマンス。曲中、3回出てくるセリフパートではラストのセリフ〈好きなんだろ?〉を担当するユーキが、この日は〈お前ら、EBiDANのことが、好きなんだろ?〉とアレンジ。会場からは、その投げかけに答えるような歓声が巻き起こった。

『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』(撮影=米山三郎、ウチダアキヤ)
超特急

 『エビライ』の名物企画といえば、シャッフルユニット。別々のグループで活動するメンバー同士が、そのグループの垣根を越えてユニットを組んで楽曲を披露するとあり、ファンからは人気を集めているコーナーだ。ちなみに3日間で6組のパフォーマンスが行われるという情報とそのシャッフルユニット名だけが公表されており、構成メンバー、披露する楽曲は完全シークレット。公演日までのお楽しみとなっていた。

 この日の公演のシャッフルユニット1組目は、マサヒロ(超特急)、吉田仁人(M!LK)、古川毅と志村玲於(SUPER★DRAGON)、HAYATO(ONE N' ONLY)、FUMINORI(BUDDiiS)、阿久根温世、千田波空斗(ICEx)、近藤駿太と芳賀柊斗(Lienel)による“BARBiiS”。披露するのはBUDDiiSの爽やかなラブソング「To The Top」だ。BUDDiiSオリジナルではFUMIYAが務めるポジションを兄のHAYATOが担当することがスクリーンに映し出されると、会場からは一際大きな声援が上がった。吉田、古川、千田がボーカルラインの中心となって盛り上げる姿が見受けられた。

『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』(撮影=米山三郎、ウチダアキヤ)
BARBiiS

 2組目に登場したのはカイとアロハ(超特急)、池田彪馬(SUPER★DRAGON)、FUMIYAとSEIYA(BUDDiiS)、筒井俊旭と山本龍人と中村旺太郎(ICEx)、武田創世(Lienel)による“まじかる★どらごん”。披露したのは、SUPER★DRAGONの「LRL-Left Right Left-」だ。普段はダンサーを務めるカイが歌うと、会場からは大きな歓声が上がっていた。

『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』(撮影=米山三郎、ウチダアキヤ)
まじかる★どらごん

 その後披露されたのは、EIKU(ONE N' ONLY)がドラム、さくらしめじの田中がギター、髙田がベース、BUDDiiSのKEVINがキーボード、そしてボーカルを佐野勇斗(M!LK)が務めたバンドユニットによるパフォーマンス。短髪姿の佐野がバックライトを浴びるなか、THE BLUE HEARTSの「TRAIN-TRAIN」を歌唱。演奏が本格的に始まる前、ほぼアカペラで勝負する姿は、この『エビライ』のなかでも目新しい印象を受けた。さらに、佐野は「昨日大人に怒られたぞ!」と冒頭で絶叫。その勢いのまま客席を全力疾走し、センターステージで座り込み熱唱。その様子を見て、バンドメンバーが楽しそうに笑顔を浮かべているのも込みで“青春感”が強めであった。

『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』(撮影=米山三郎、ウチダアキヤ)
EBiDAN SPECIAL BAND

 そして、レギュラー番組『DAN! DAN! EBiDAN!』(テレビ東京)のテーマソングとしてもお馴染みの、とにかくかわいい「恋のDing Dong」を全員で披露。いつもは見られないグループの垣根を越えた組み合わせにファンは沸いていた。

『EBiDAN THE LIVE CRUISE 2024』(撮影=米山三郎、ウチダアキヤ)

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