浜野はるき、“クズな恋愛”を昇華した赤裸々なラブソング 中洲のキャバクラから無一文で上京、音楽にかける想い
音楽で「リアルなことを一生書いていく」
ーーバレンタインデーにリリースされた第4弾「絶対約束」は狂おしいほど好きな人へのラブソングです。
浜野:失恋曲が多くて、幸せな恋愛の曲が一つもなかったので、幸せな恋愛を書きたいと思って。CHIHIROさんに「ただの幸せソングだったらはるきちゃんらしくないよね」と言われて、私が大好きなサンリオのクロミをイメージして書きました。ちょっとメンヘラだけど、ツンデレで、〈絶対よそ見しないでよね〉とか、普通は言えないような言葉を真正面に書いています。サビは、わかりやすいストレートな言葉なんですけど、A〜Bメロは「LINEのレスが遅い」とか、「LINEの固定は私だけにしてください」とか、「LINEのパスワードをロックかけたらぶっ殺す」とか(笑)。そういう毒を大事にしてきたんで、やっぱりこれにも入れたいよねって言いながら作りました。で、第5弾「爆誕祭♡」は推しの曲ですね。
ーークロミ以外にも推しはいますか?
浜野:はんにゃの金田(哲)さんがリアル推しです。『ピラメキーノ』(テレビ東京)世代で、顔がただただ好きなんですよ。「生きててくれてありがとう」「生きてるだけで尊い」みたいな思いを書いて。特にTikTokで、本人不在のハッピーバースデーの動画をよく見るので、そのBGMとして使える曲があったらいいなと思って書いた曲ですね。
ーーそして、第6弾「Princess GaL」には〈クズをLoveSongにして消化〉や、〈Mamaの反対押し切ってTokyo来た〉や〈ストリートでガムシャラに歌った〉など、これまでの歩みも込められてますね。
浜野:そうですね。半年連続のラストで、今まで書いたことない路線なんです。どう生きるかっていうマインドの部分を書くという意味では「女でいたい」に似てるけど、もう少し挑発的というか。デモを描いてた時期は、ちょうど「ギジコイ」がバズったぐらいだったんで、バズればバズるほど、半分はアンチだったりするんです。そのコメントに悩まされてた時期でした。
割と心は弱めなので、見れば見るほど病んでいくじゃないですか。だから、1回見るのをやめて、「よし、曲にしよう」とアンチに向けて殴り書きでかいたものをCHIHIROさんと並べ替えて、ちゃんと着地したというか。最初のデモは毒しかなかったので「もうちょっと可愛く挑発した方がはるきちゃんらしいんじゃない?」って緩和してもらった感じです。
ーーはるきさんの生き方や信念が詰まってますよね。これを聞けば、どんなアーティストなのかが大体わかると思います。
浜野:そうですね。賛否両論あるけど、わがままでもいいから一度きりの人生を楽しみたいし、他人が言うことに振り回されないっていう。〈パトローラーお疲れ様〉とか、〈生きてればどうにかなる〉とか、〈良い子ちゃんみたいな歌詞飽きたし〉とか、全部、本当に思っていることです。私はこういう曲を書いてるから、興味がない人は聴きに来ないでください、みたいな気持ちで書きました。
ーーそして、4枚目のEP『LovE ToXic』に収録される新曲「Dear my ex.」で、歌詞通りに“クズをラブソングに”昇華してます。
浜野:ひと言でまとめると「元彼たちをめちゃめちゃディスる曲」です! 一応、訴えられないようにイニシャルとかは全部変えてますけど、聴いた本人はわかると思います(笑)。ただ、全員が元彼なわけではなくて、今までの恋愛を6パターンに分けて書いたっていう感じで。だから、女性は全員、どっかに当てはまると思うんですよね。しかも、実は6カ月連続リリースの曲名も入っていて。
ーー(歌詞を見ながら)爆誕、絶対約束、ギジコイ、最低な君、女でいたい……本当だ!
浜野:そう! 私はこうですっていうマインドも入れつつ、リアルな恋愛も入れつつ、全部をひっくるめた集大成の曲になってるんで、早くみんなに聴いていただきたいです。
ーーこれまでは別々の曲だったのが融合してる。確かにラブソングだけど、マインドも入ってる。改めて、どんなマインドだと言えばいいですか?
浜野:とりあえず全部やってみるし、自分で決めるっていうのを大事にしてますね。誰かが決めたことに賛同すると、それがうまくいかなかったときに、その人のせいにしてしまうじゃないですか。だから、誰のせいにもしないように、全部自分で決めて生きてますね。
ーー作詞作曲を始めたのも、上京したのも、路上ライブも、マネジメント会社を立ち上げたのも、全部自力で始めてますよね。その原動力はどこから来るものですか。
浜野:なんなんでしょうね。逆に知りたいです。いつも後から、やべえって後悔するけど(笑)、やらなかったときよりはマシかなって思うようにはしていて。本当にわからないんですけど、どうにかなる!っていうノリと勢いです。でも、どうにかなるって思えるのは、今はスタッフさんがいるからかもしれない。前は躊躇してたことでも、今はきっと助けてくれるって思えるから、割と破天荒なことでもできるのかもしれないですね。
ーーEPのタイトルを「LoVE ToXic」にしたのは?
浜野:自分が恋に狂わされてきたから、このタイトルにしてます。次の作品ではもう狂わされない方向へ行きたいと思って。一旦終止符を打つためにこのタイトルにしました。
ーー一区切りつけたその後はどう考えてますか?
浜野:まずは、11月に三井ホールで初のホールワンマンがあるので、そこを大成功させたいです。そのあとは武道館に立ちたいドームまで走りたいなって目標を掲げています。音楽的には、一生毒をやめたくない。結婚しても毒を吐き続けたい。旦那の足臭いとか。飲み会行くなら連絡しろとか。そういうリアルなことを一生書いていくと思うんで、ドームに行っても毒を吐き続けるっていうのが目標ですね。
■リリース情報
浜野はるき配信EP『LovE ToXic』
2024年7月24日(水)デジタルリリース
https://lnk.to/HarukiHamano_LovEToXic
■ライブ
『浜野はるき HALL ONEMAN LIVE “Blooming”』
2024年11月2日(土) 日本橋・三井ホール
公式サイト:https://parufam.fanpla.jp/
公式X:https://twitter.com/paruparu_86/
公式Instagram:https://www.instagram.com/paruchan_86/?hl=ja