いきものがかり、世代や時代を超えて愛される“今” 『こんにつあー!!2024』で体現した豊かな音楽空間

 アンコールを求める声に導かれ、吉岡、水野が再びステージへ(慌てて席に戻る観客に「ゆっくり戻ってくださいね」と声をかける2人。ホスピタリティの意識がすごい)。アンコール1曲目は、水野の鍵盤、吉岡の歌による「風が吹いている」。オーディエンスの歌声とのセッションが生まれ、豊かな音楽空間が広がっていった。感極まった様子の吉岡は「みんなの声が揃うと、めっちゃ嬉しいです。ありがとうございます」と告げ、水野も「みなさんに歌っていただいて、やっと曲が完成すると実感しています。素晴らしい『風が吹いている』をありがとうございました」と感謝の言葉を届けた。 

 さらに「帰りたくなったよ」を披露した後(前日の公演では上白石萌音が登場し、吉岡とともに貴重なコラボレーションが実現)、「これからもみなさんの心に繋がるようなストーリー(曲)を届けていきたいと思っています」(吉岡)、「こうして集まれることも奇跡。みなさん体に気をつけて、必ずまた会いましょう」(水野)という言葉とともにニューアルバムのタイトル曲「〇」を奏でた。

 鳴り止まない拍手に応え、もう一度ステージに戻ってきた2人は、未発表の新曲「会いたい」を弾き語りで披露。ライブはエンディングを迎えた。

 この日のライブの中で、11月2日に東京・日本武道館でデビュー後初のメンバー2人による“完全弾き語り”スタイルの『いきものがかり 路上ライブ at 武道館』を開催することを発表。7月末から全国8カ所を回る弾き語りフリーライブツアー『いきものがかり 路上ライブ〜あなたの街でお会いしまSHOW!!〜』を行うこともアナウンスされた。今年11月に結成25周年を迎えるいきものがかり。老若男女に愛されるJ-POPを体現し続ける2人は、ここからさらに豊かな時期を迎えるはず。この日のライブを観て、そのことを改めて確信した。

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