清水美依紗、初のソロツアー『Cherish』で伝えた“愛” バンドセットで歌い届けた東京公演レポ

 再びオリジナル曲に戻ると、まずは、彼女と親交のあるBUDDiiSのKEVINと制作した未発表のラブソング「ドレス」を披露。続く「Wave」もまだ音源化されていないが、1年前にリリースされた「Home」と同時期に歌詞を書いた大事な曲だという。歌唱前に彼女は、どちらも父親が亡くなった時に制作した曲であること、日々更新されていく“楽しい”や“悲しい”といった感情の波を受け入れてほしいことを、観客に向けて静かに語った。こうして届けられた彼女のあたたかい歌声には、いつでも音楽で私たちに寄り添ってくれるような優しさが込められていたように思う。そのまま本編最後に「Message」を届け、ステージを後にした。

 客席からの美依紗コールに応えてステージに戻った彼女は、「血の繋がりだけが家族じゃないと感じている」「皆さんが“Home”のように感じている」と語り、応援してくれるファンへの感謝を伝えるように「Home」を丁寧に届けた。「このツアーが明日へのパワーになれましたか?」「スーパーパワーソングで締めたいと思います!」と明るく呼びかけ、ラストに届けられたのは「Starting Now ~新しい私へ」。曲が始まるや否や、客席からも大歓声が沸き起こる。彼女の力強い歌声に、明日からも頑張ろうと背中を押された人もきっと多いはずだ。

 前回のワンマンライブは彼女が好きな楽曲や以前からカバーしてきた楽曲で構成されており、いわば自身のルーツを辿るような意味合いも色濃く感じられた。一方、今回はリクエストを踏まえた選曲や、発言一つひとつからも観客に寄り添う姿勢が見受けられ、清水美依紗の“ファンを大切に想う気持ち”=“Cherish”が表れていたように思う。彼女の音楽が私たちをあたたかく包み込むような、愛に満ちたライブだった。

清水美依紗、初ソロライブで示した自らのスタイル オリジナル~名曲カバーで響かせた美声

清水美依紗が11月22日に自身初のソロライブ『清水美依紗 1st Solo Live ‘Style’』をレポート。

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