808「You」、バイラルでロングヒット 単なるラブソングに終始させない魅力的な歌声
Viral Chart Focus
Spotifyの「Daily Viral Songs(Japan)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top Songs」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたランキング。同チャートの5月1日付のTOP10は以下の通り(※1)。
1位:Pedro「Jaxomy, Agatino Romero, Raffaella Carrà」
2位:808「You」
3位:aiko「相思相愛」
4位:Miyauchi「Swag」
5位:ILLIT「Magnetic」
6位:FARMHOUSE「distance」
7位:Shaboozey「A Bar Song (Tipsy)」
8位:I-LAND2 : N/a「FINAL LOVE SONG」
9位:LET ME KNOW「偽愛とハイボール」
10位:BOYNEXTDOOR「Earth, Wind & Fire」
ネクストブレイクなアーティストの登竜門的な役割を果たしてきた、このSpotifyバイラルチャート。その名の通り「バイラル(=口コミ)」に着目して、これまでブレイクやバズの端緒をリアルタイムに察知してきた。その性質上、まだ世の中にはあまり知られていないアーティストや楽曲が上位にランクインする傾向が強いこともこのチャートの特性であると言えるだろう。そんななか、めずらしくビッグアーティストのランクインが見られたのが今週のチャートになっている。特にインパクトがあるのは、aikoのニューシングル「相思相愛」が3位にランクインしていることだ。オリコンチャートをはじめ、売上枚数や再生回数を指標にしたチャートでは、ランクイン常連のaikoだが、このSpotifyバイラルチャートへのランクインは稀である。これは「相思相愛」が主題歌を務める、劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』の大ヒットの影響により、これまでのaikoリスナー以外の層にまで楽曲がリーチしたことによる相乗効果的なランクインであると想像できる。またあわせて楽曲の歌詞と映画のストーリーとの関連性に関する考察が盛り上がったこともSNSで口コミが広がった要因のようだ。すでに興行収入が100億円を突破してもなお動員数を伸ばし続けているビッグコンテンツ、劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』。まだまだ「相思相愛」のランクインは長引きそうである。