GANG PARADE、強力すぎるトリプルA面シングル『パショギラ / 躍動 / ROCKを止めるな!!』で挑む新境地

ギャンパレ、強力なトリプルA面SG

 強力な曲を連発するトリプルA面シングル『パショギラ / 躍動 / ROCKを止めるな!!』。「パショギラ」は、KEYTALKの首藤義勝(Vo/Ba)がプロデュース。スリリングな展開、ダンス衝動をかき立てるビート、メンバー各々の歌の個性が融合した仕上がりだ。KEYTALKの演奏も冴えわたり、最高のコラボレーションが実現している。そして、他の2曲も圧倒的に楽しい。KOTONOHOUSEがプロデュースした「躍動」は、和風の音色と旋律を取り入れたダンスチューン。THE イナズマ戦隊の上中丈弥が作詞、久保裕行が作曲した「ROCKを止めるな!!」は、熱い歌声が迫ってくる。今作についてユメノユア、キャン・GP・マイカ、キラ・メイ、ナルハワールド、カ能セイが語ってくれた。(田中大)

KEYTALKによるギャンパレ流ロック「パショギラ」に込められたチャレンジ

――「パショギラ」は、KEYTALK 首藤義勝さんの作詞作曲です。昨年11月にリリースされた『The Night Park E.P.』のボーナストラックに収録されたユアさんのソロ曲「ミラージュ」は、KEYTALK 小野武正さんからの提供曲でしたよね。

ユメノユア(以下、ユア):はい。去年、ファンクラブの企画(ギャンパレ衣装総選挙)のひとつで1位になって、ご褒美としてソロの曲を作っていただけることになったんです。私はバンドサウンドが好きなので、「今まで私が聴いてきたバンドの方にお願いできないですか?」というお話をしたら、ご縁があって武正さんに作っていただけることになりました。それがきっかけで「ギャンパレでKEYTALKさんの曲を歌いたいなあ」「マイカとかに振り付けをしてもらって、みんなで歌って踊ることができたらいいなあ」と思っていたら、今回実現することができました。

――ユアさんがロック好きなのは、遊び人(GANG PARADEファンの呼称)にはお馴染みですよね。

ユア:そうだと思います。ギャンパレが再始動してから幅広いジャンルの作家さんに歌詞を書いていただいて、私たちもチャレンジをしてきたんです。そういうなかでもバンドサウンドは私の根底にあるものですし、ギャンパレがたくさん歌ってきたジャンルでもあるので、こうして13人で歌えるのが嬉しいです。

キャン・GP・マイカ(以下、マイカ):「パショギラ」は、ライブで欠かせない一曲になりそうですよね。私もKEYTALKさんはとっても好きで、ライブを観に行かせていただいたこともあったので、こうして義勝さんに曲を書いていただけて大歓喜です。

GANG PARADE ユメノユア
ユメノユア

――〈パッション ギラっと ダンシンピーポーです〉というフレーズが、とてもキャッチーです。

カ能セイ(以下、セイ):すごい歌詞ですよね! ……って言っておきながら、このワードは私が考えたんです(笑)。曲を送っていただいた時に「イメージが湧いたワードを一言でもいいから送ってください」ということになって、私は「パッションギラギラダンシングピーポー」って送ったんです。そうしたら、サビのいちばん印象に残るフレーズに少しアレンジを加えた形で使っていただけて、すごく嬉しいです。〈パッション ギラっと ダンシンピーポーです〉は耳に残るフレーズだと思うので、いろいろな人に広められたらいいですね。

ナルハワールド(以下、ナルハ):「パショギラ」、かっこいいですよね。すごく踊りたくなります。ユアさんの「ミラージュ」も大好きだったので、今回KEYTALKさんの演奏に乗って歌えることになって、私も嬉しいです。

――メイさんは、この曲をどのように感じていますか?

キラ・メイ(以下、メイ):サビがキャッチーですよね。歌割りがメンバーのキャラに合っている曲でもあります。

GANG PARADE キャン・GP・マイカ
キャン・GP・マイカ

――ギャンパレのグループイメージにもすごく合っていると思います。紛れもなくパッションギラギラなグループですし、「キラキラ」よりも「ギラギラ」という感じですから。

メイ:たしかに「キラキラ」よりも「ギラギラ」ですよね。闘志がみなぎっているので。

――サウンドに関しては、KEYTALKによるギャンパレ流の「MONSTER DANCE」と言いますか。

ユア:まさにそういう感じですね! Aメロ、Bメロ、サビが繰り返される構成ではなくて、いろいろな展開をするのも、私のKEYTALKさんの楽曲の好きなところなんです。そういう展開がこの曲にもあるのが嬉しいです。

――振り付けは、マイカさんですよね?

マイカ:そうです。〈一発 確変 大優勝〉というフレーズがあったりもしますし、裏テーマがパチンコだと義勝さんにお伺いしたんですよね。だからフィーバータイムと言いますか、大当たりした感じを振り付けでも表現したいと思っていました。

ユア:「MONSTER DANCE」を研究したんでしょ?

マイカ:うん。「MONSTER DANCE」は、「めちゃくちゃ簡単というわけではないんだけど、一緒にやりたくなって癖になる」という感じの振りなんです。だから、「パショギラ」の振り付けもそういうものを目指しました。

GANG PARADE キラ・メイ
キラ・メイ

ナルハ:遊び人に踊ってほしいよね?

セイ:うん! めっちゃ振りを揃えて踊ってほしいですね。かわいくなると思います。

ユア:1回見たらすぐに踊れるんじゃない?

セイ:ラスサビになる頃には、踊れると思う。

マイカ:この曲の振り付けは、私もお気に入りです。KEYTALKのメンバーのみなさんにも踊っていただきました(笑)。

――KEYTALKの演奏も、かっこいいですよね。

ユア:そうなんですよ。私はレコーディングを見学させていただきました。私が行った時は八木(優樹)さんのドラム、義勝さんのベース、武正さんのギターのレコーディングが終わっていて、最後に巨匠(寺中友将)がギターを録るところでした。義勝さんと巨匠のやり取りが面白かったんですよね。細かく言わなくてもニュアンスで伝わっていて、長年一緒にやっているならではのものがあるのを感じました。

GANG PARADE ナルハワールド
ナルハワールド

――ギャンパレにも、メンバー内でしか伝わらない共通言語とかがあるんじゃないですか?

セイ:ありますね、振り付けとかは特に。たとえば、4本の指をピンと揃えて、親指だけ突き出したものは「お黙り犬」です。

メイ:影絵で犬を作る時の手があるじゃないですか。その犬の口(人差し指と中指、薬指と小指のあいだ)が閉じているバージョンなので「お黙り犬」なんです。

――なるほど(笑)。他には?

セイ:全部指を開いてパーにするのは「カナダ」。

メイ:カナダの国旗のメイプルリーフに見えるからです。

セイ:「戸締り」もあるよね? 「お黙り犬」は親指だけが突き出ていますけど、親指も閉じて揃えたら「戸締り」。

ユア:握りこぶしの小指側が正面を向くのは「伊達巻」。

マイカ:これは渦巻きみたいに見えるからですね。

セイ:握りこぶしの手の甲側が正面なのは「バンドライト」。

ナルハ:いろいろな言い方があるんです(笑)。

メイ:「そこはお黙り犬だから違うよ!」とかね(笑)。メンバー以外が聞いたら、何を言っているのかわからないと思います。

GANG PARADE カ能セイ
カ能セイ

――大変勉強になりました(笑)。この曲、みなさんの各々の歌の個性がすごく活かされているのも楽しいですね。

マイカ:ありがとうございます。私は〈波に乗れ〉〈朝までググッと/飲み尽くせ〉とか、パーティー好きな部分も自然と伝わるのかなと思います。

――〈つまづいたって/全然想定内/愛嬌でなんとかなるの〉を歌っているのは?

ナルハ:〈つまづいたって〉がベビ(チャンベイビー)、〈全然想定内〉がナス(アイナスター)、最後の〈愛嬌でなんとかなるの〉が私です。

――ナルハさんは、愛嬌でなんとかなると普段から思っているんでしょうか?

ナルハ:どちらかと言うとそうですね……。

GANG PARADE「パショギラ」Music Video

――(笑)。でも、ロックバンドとの縁が広がりつつあるんだなと、この曲を聴いてあらためて感じました。3月に開催された『MEGA VEGAS 2024』にも出演しましたからね。

ユア:出演できて嬉しかったです。バンドのみなさんとご一緒できるようになったのは、最近ではあるんですけど、ギャンパレはキラキラしたアイドルグループではないので、『MEGA VEGAS』には居心地のよさを感じました(笑)。アイドルグループがメインのイベントだと、他のアイドルのみなさんがキラキラフワフワな衣装のなか、ギャンパレはヤンキーっぽいジャージだったりしますから。

ナルハ:ひとつ前の衣装はそうだったね。しかもメンバーは13人もいて。

ユア:『TIF』(『TOKYO IDOL FESTIVAL』)でも、ギャンパレは異色だなと感じます。

マイカ:夏には明るい髪色にするメンバーも多いので、それも迫力が増している理由のひとつかも(笑)。

ユア:でも、ギャンパレはいろいろな曲を歌っているので、そこも音楽が好きなみなさんに面白がっていただけているところかもしれないですね。

――ギャンパレのファンだと言っているロックバンドのメンバーも多いですからね。

マイカ:かわいがっていただいています。やっぱり私たちがかわいいからですかね(笑)?

――はい(笑)。

マイカ:ライブを観ていただける機会があれば、もう引き離さないつもりで一回一回をやっているんです。ご縁ができたら広がっていくのが、音楽の世界の楽しいところで。

――ロックバンドが好きなお客さんも、ギャンパレのライブを観たら本能的に「すごい!」と感じると思います。

メイ:ギャンパレは、パワー型なので(笑)。

ナルハ:『MEGA VEGAS 2024』がきっかけで、ギャンパレのライブに来てくださったお客さんもいましたからね。すごく嬉しかったです。

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