Ayumu Imazuが示したオーディエンスとの一体感と進化 ホールツアー『EYE TO EYE』東京公演

Ayumu Imazu『EYE TO EYE』レポ

 Ayumu Imazuが東名阪ホールツアー『AYUMU IMAZU TOUR 2024 “EYE TO EYE”』を開催した。4月13日に愛知・ダイアモンドホール、14日に東京・昭和女子大学 人見記念講堂、20日に大阪・サンケイホールブリーゼで行われた同ツアー。「自身の次の未来、ステージを見つめ、応援してくれるファンとしっかりと目を合わせてともに進んでいく」という意思が込められたタイトル通り、オーディエンスとの一体感とAyumu自身の新たな進化を示してみせた。

 14日に行われた東京公演は、キャリア史上最大のキャパ。会場には10代〜20代の女性を中心に、男性のファン、親子連れなども見られ、Ayumuの存在が幅広い層に浸透していることが実感できた。

Ayumu Imazu(撮影=Taichi Nishimaki)

 開演時間を過ぎるとBGMの音量が上がり、観客が一斉に立ち上がる。Ayumuが東京の街を歩くオープニング映像が映し出されたのち、ステージにかけられた紗幕にAyumuのシルエットが浮かぶ。「Ayumu Imazuです。最後までブチ上がっていきましょう!」というシャウトとともに幕が切って落とされ、舞台の上段にAyumuと6人のダンサーが出現。1曲目は「ATARI」。和と洋のテイストを融合したサウンド、キレのいいパフォーマンスによって会場は一気にお祭りモードへ。続く「Don't Mind Me (feat. 花村想太 from Da-iCE)」では客席にマイクを向け、シンガロングが発生。「目と目を合わせていきましょう!」と叫ぶ姿からは、“もっとオーディエンスと近づきたい”という意思が伝わってきた。

Ayumu Imazu(撮影=Taichi Nishimaki)

Ayumu Imazu(撮影=Taichi Nishimaki)

 「今日は過去最高の規模、最後まで楽しむ準備できていますか?!」というMCを挟み、シックな佇まいのミディアムチューン「Butterfly」、ブルーの照明が楽曲の切ないエモーションを際立たせていた「Over You」などを続けて披露。さらにラップを取り入れた 「Problem」では観客のハンドクラップが鳴り響き、「HONEYCOMB」ではシャツを脱ぎ捨て、タンクトップ姿に。そうして、Ayumuとのセッションへと結びついていった。

Ayumu Imazu(撮影=Taichi Nishimaki)

 ライブ中盤では鍵盤の弾き語りも。まずは「自分の音楽のルーツはバラード。このツアーのために作ったといっても過言ではないです」と紹介された未発表曲。“最初で最後の愛”を描いた切ないラブバラードを歌い上げ、心地好い没入感を演出してみせた。アッパーなダンスチューンで注目を集めるAyumuだが、その本質はやはり“歌”。そのことをあらためて証明するシーンだったと思う。続く「Sunshower」は冒頭の部分をそのまま弾き語りで披露し、スタンドマイクでの歌唱へと移行。見せ方に変化をつけることで、ステージングの幅を広げたことも今回のツアーの大きな収穫だろう。

Ayumu Imazu(撮影=Taichi Nishimaki)

 バックダンサー6人によるダンスブレイクからライブは後半へ。メンバーがソロダンスを決めるたびに凄まじい歓声が沸き上がり、会場全体の高揚感が一気に上がっていく。最後はAyumuも加わり、アクロバティックなダンスをぶちかました。テンションをキープしたまま「Light Up」、「RUN FOR YOU」、「ACCHI KOCCHI」とアッパー系ダンストラックを連発。舞台全体を使ったダイナミックなステージング、しなやかなグルーヴをたたえた歌によって極上のエンターテインメントを体現してみせた。そして最大のアンセム「Tangerine」へ。女性ダンサー7人が加わり、総勢14人によるパフォーマンスはまさに圧巻。シンクロ率の高い群舞と自由度の高いコレオのバランスも素晴らしい。

Ayumu Imazu(撮影=Taichi Nishimaki)

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