新しい学校のリーダーズ、日本武道館ライブ成功の裏側 結成当初の気持ちに立ち返った激動の日々

 新しい学校のリーダーズが、2024年1月9日に初の日本武道館公演『青春襲来』を開催。同公演の模様が、WOWOWライブ/WOWOWオンデマンドにて放送・配信される。

 2023年に「オトナブルー」でブレイクを果たし、同年11月には初の海外ツアー、年末の『NHK紅白歌合戦』にも出場するなど、国内外で大きな注目を集めてきた新しい学校のリーダーズ。活動の集大成的な内容となった同公演は、強い追い風を受けているグループが、より高く飛躍する上でのターニングポイントになったステージと言えるだろう。

 リアルサウンドでは、MIZYU、SUZUKA、RIN、KANONのメンバー4名にインタビュー。2023年のブレイクから日本武道館までの制作秘話、今後の目標について語ってもらった。(編集部)【記事の最後に読者プレゼントあり】

私たちの根本、芯になる部分は今もまったく変わってない(KANON)

新しい学校のリーダーズ

ーー大ブレイクを果たした2023年は、新しい学校のリーダーズにとってどんな1年でしたか?

SUZUKA:日本でのメディアへの露出がめっちゃ増えたり、今まで以上に海外のいろいろな国にも行くことができたので、活動の幅がより広がった実感がありました。その中で、「新しい学校のリーダーズという概念でどこまで行けるんだろう?」っていうワクワクを持ったまま過ごせた1年でしたね。

RIN:激動の1年ではあったよね(笑)。

KANON:うん。毎日、新しい何かに向き合って、4人一丸となって頑張るぞっていう気持ちで駆け抜けた感じ。

ーースケジュール的にも相当忙しかったんじゃないですか?

MIZYU:確かにお仕事はたくさんさせていただいてたんですけど、忙しくて大変だったーっていう感じでもないんですよね。

SUZUKA:そうそう。もちろんね、「休みたいな」とか「遊びたいな」って思う瞬間はあるんですけど(笑)、でも他の誰にもできない経験をしている感覚が常にあったし、全部の経験が自分たちにとってのチャンスやなと思ったら、ちゃんと気持ちはリーダーズに戻ってくるというか。たまーに戻ってこれなくなったときには、みんなで「よっしゃ疲れた! 今日は頑張った!」って言い合うようにしていたし(笑)。

MIZYU:メンバー同士でちゃんと励まし合ってたよね。「おつかれさま」って言い合いながら、甘いものとか食べたりして(笑)。

ーー8年を超えるキャリアを経て訪れたブレイクスルーに対しての感慨みたいなものはどうでしたか?

SUZUKA:もちろんそういう状況を目指していたところはあったので嬉しさはありました。でも逆に結成1年目のような気持ちになったりもしたんですよ。歌番組への出演とか、初めての経験をたくさんしていく中で、自分たちの知らない世界がこんなにもあるんだなっていうことに気づけたので、「上には上があるってことやな。自分たちなんてまだまだやな」って思えるようになったというか。

MIZYU:初心に帰れたっていうか。

SUZUKA:そうそう。「私たち、8年くらいこんな感じでやらせてもらってます。初めましてのみなさん、どうぞよろしくお願いします!」ってあらためて自己紹介していく感じでしたよね(笑)。

ーーこれまでの活動の中で、思うように結果がついてこなくて気持ちが腐ってしまうような瞬間はなかったですか?

SUZUKA:全然なかったよね? 私たち4人とラブなチームが一緒になって、ずっと楽しくやってこれてます。

KANON:数年前のライブ映像とかを今、観返してみても、みんなで笑っちゃうもんね。どんなにお客さんが少なくてもこの4人が楽しければ最高って感じでやってきたから。今までずっと最高でした。そういう私たちの根本、芯になる部分は今もまったく変わってないですね。

ーーでは逆に、グループとしてでも個人としてでもいいんですけど、ブレイクを経たことで何か変化を感じる部分はありましたか?

RIN:例えば街中に私たちのポスターがバーンと貼ってあったり、「あ、リーダーズだ!」って気づいてくださる方が増えたっていうのは一番大きな変化だと思います。1年くらい前まではセーラー服の衣装で電車に乗ったり、その辺をプラプラ歩いても全然平気でしたから。そこはいまだに信じられないというか(笑)。

SUZUKA:ちょっと前まで「あ、TikTokerだ!」って言われてたからね。

MIZYU:それが今はちゃんとリーダーズとして、アーティストとして認識してもらえることが増えた。それは本当にありがたいことだなって思います。

RIN:そういう状況になったことで、ライブ……特にフェスでの景色がものすごく変わったりもしたんですよ。去年は夏フェスにたくさん出させていただいたんですけど、そこで「オトナブルー」をやった瞬間に会場がワーッと盛り上がって、みんなで首を振ってくれる。2018年に初めて夏フェスに出たときとはまったく違う景色を今は見られるようになっているのが本当に嬉しいです。

SUZUKA:ただ、周囲の状況がめまぐるしく変化していく中で自分たちらしさをあらためて噛みしめることになったのもまた事実で。日本と海外での見せ方の違いであったりとか、なかなか難しいなと思う部分もあるので、一瞬、わけがわからなくなったりすることもあったんですよね。

KANON:うん。活動の規模が大きくなっていくにつれ、自分たち的に大きな挑戦をしなきゃいけない瞬間も去年はすごく多くて。その都度、「それをすることが本当に私たちらしいことなのかな?」って自問自答を重ねてきたりはしていましたね。私たちらしい挑戦の仕方を常に考えるようになった気がします。ただ、今となってみれば、そうやって迷うことは尊いことだし、全部正解だったと思うんですよ。だからこそ日本武道館のライブをすごくいい形で完成させることもできたんだろうなって。

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