NEWS 小山慶一郎、3人で立つ東京ドームのステージ 山下智久にも示した柔らかく強い信念

 「NEWSっていうのは、もともと山Pがセンターにいて、メインにいて作られたグループであることはたしかなので。山PがいなかったらNEWSは生まれていないのでね、そういう意味では感謝してます」と語り、そんな山下にこそ20周年のドームライブを観てほしかったのだと続けた小山。舞台裏では、山下が楽屋に訪問し、本番前に4人で話す時間もあったとも。「“懐かしいね”なんて言いながら、いろんな話をしてね。山Pが客席に向かって、僕たちはステージに」と、今では別々の道を歩む姿を象徴するような一幕もあったようだ。

 本番終了後、山下は「すごく懐かしくて、すごく感動するライブだった」と感想を伝えに来てくれたと続ける。その言葉を聞いた小山は「なんかね、嬉しかったね。観てもらえたっていうのが。“NEWS3人でドームやったよ”って見せられてよかった。みんなでうれしくて、写真いっぱい撮っちゃって」と語り、そのときの様子がファンを喜ばせた小山の公式Instagramにアップされた集合写真だという。

 そして「僕は毎回言ってますけどね、どの時代のNEWSも愛してます」と語った小山。9人からスタートし、6人、4人、そして3人へ。これまでNEWSは多くのメンバーの新たな一歩を見送ってきた。もちろん、その度に寂しい気持ちや複雑な想いを抱いたこともあっただろう。懐かしい曲を披露するたびに、フォーメーションも歌割りも変更し、かつてのメンバーの歌う姿がよぎることもあった。それでも、NEWSがNEWSとしてあり続けたこと。その柔らかな強さに、改めて胸が熱くなる。

 さらに「いろんな場所で、頑張ってるメンバーを応援してますし。負けてられませんから。それがいい刺激となっています。大人になるとね、より心の壁とかがなくなって。なんか尊重しています」と、山下のみならずかつて共にNEWSとして活動した全てのメンバーに対する愛情を感じられるメッセージで締めくくるのだった。

 ライブでは「紅く燃ゆる太陽」の〈消えないぞ〉というセリフパートを担当した小山。もともと山下のパートだっただけに、「山Pのセリフとして(印象に)残ってたからしっかり背負うぞっていう気持ちでやりました」とも。「塗り替えるつもりもなく2023年バージョンとしてアップデートできたらいいなと」と話した小山の言葉が、NEWSのアイデンティティとなっているように思えた。

 かつては考えられないほど変化の激しい時代になった。もともと「絶対」なんてものはない世の中だけれども、積み上げられてきたものが一気に揺らぐ場面を目の当たりにする場面も少なくない。ともすれば、振り回されて自分自身を見失いそうになってしまいそうになる。そんな今こそNEWSが歌い続けてきた20年の歩みが勇気をくれる。変化があるたびに過去を否定するのではなく、自分たちのできることでコツコツとアップデートしていくというひたむきさ。

 2024年、どんな風が吹くかは誰にもわからない。けれど、ライブで直接会うことができたファンや山下に向けてだけではなく、参加できなかったファンや、別の道をたくましく歩み進めるかつてのメンバーにも、〈今までの超えた日々が僕らにはあるじゃないか〉(「U R not alone」)と歌うNEWS。そんな彼らの存在そのものが勇気を与える時代になっているのではないか。

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