手越祐也、失敗や挫折も経験して磨いた表現力とステージに向かう意識 2024年は“ジャンプ”の年に

手越祐也、2024年は“ジャンプ”の年に

“現状維持は退化” 自らを鼓舞し、動き続ける姿勢

ーー表現力を磨くために何かインプットなどはしていますか?

手越:僕が思うに、たくさんの失敗と挫折を経験してることじゃないですかね。アーティストって、歌とか絵とかいろんなもので表現するじゃないですか。だから例えば、一度も失恋したことない人が歌う失恋ソングって、思いが伝わらないんですよ、残念ながら。失恋したときの気持ちがわかるから失恋ソングを歌える。挫折したことのない人が歌うと「アダルトブルー」みたいな曲は響かない。でも辛いこととか、周りが真っ暗闇になったこと、周りの仲間がいなくなった経験があるから響く。チャレンジしまくっている人ほど、往々にして失敗もしてるし辛い経験もしてるから。安定、安定の道ばかりだと失敗の幅も成功の幅も少ないじゃないですか。

ーーそうかもしれません。

手越:何か周りと違うことにチャレンジしてきた人って、成功した時も失敗した時もその幅が激しいんですよ。僕はもう昔からチャレンジタイプなんで。4回失敗しても5回目で成功すればいいじゃんって。だから、レギュラー番組を持っていたり、東京ドームでライブをやったり、周りからしたら恵まれているタイミングで前の事務所を辞める決断ができた。我ながらアホだな、狂ってるなと思います(笑)。でもやっぱりここまで直感で来てるから、「やりたい!」って思ったらもう後悔したくなくてやっちゃうんです。

 そういう人生を生きてきたからこそ、喜怒哀楽の感情が振り切れているところがあって。自分では表現力があるかなんてわからないけど、でももしそう思っていただけているのであれば、人よりも悲しむことも喜ぶことも怒ることも味わって、いろんな経験をしているからだと思います。

ーーそこで守りに入ろうと考えたりは?

手越:守りに入って成功した人を僕は見たことないんですよ。僕がよく言う言葉で“現状維持は退化”というのがあって。成功して今トップにいるからこの生活を守ろうと思って、ずっと防御するだけで打ち返さないと、トップを叩き潰そうと努力しまくっている周りから、ちょっとずつ殴られてダメージを受けるんです。

 僕は本が大好きでたくさん読むんですけど、「私たちは何もミスをしていない」「たった1個のミスは、成長をしようと思わなかったことだ」っていう言葉が印象的で。日本もGDPがアジア1位だったのに今となっては海外旅行に行くのも難しくなってきた。音楽シーンもアジアでトップだったはずが、今となっては韓国のアーティストはもうアメリカで勝負しているのに、日本ではアメリカにたどり着く人もほとんどいない。守りに入ったら落ちるっていう状況を僕も身近で見てきているから、自分を鼓舞し続けて、動き続けないといけないな、と。反面教師的に学んでいます。

ーーその流れでお聞きしたいのですが、日本の音楽シーンも少しずつ変化しています。YouTubeやTikTokなどSNSからヒットが誕生したり、姿を見せず歌唱だけで聴かせるスタイルのアーティストも増えたりしていますが、シーンの変化を手越さんはどんな風に捉えていますか?

手越:2023年は芸能界や音楽業界ではいろいろなことがあって、今後変わるとは思うんですけど、まだ今は実力よりもコネクションなのかなって思います。ただ、今までは大手プロダクションやテレビ局などとのコネクションがないと、どんなに才能があっていい歌を歌うシンガーでも音楽番組などに出ていくのが難しかった。でもそれが、SNSの影響力が増したことによって、コネクションがなかったとしてもバズればチャンスが手に入るようになったのは、今の時代っぽくていいなと思いますね。実力があって、本気で音楽をやっているアーティストにとっては、昨今の流れは追い風になると思います。

ーーそうですね。

手越:僕はここからが日本の音楽が再びアジアとかに打って出て勝負できる業界になるのか、また閉じて殻にこもっていくのか、その分かれ目の大事な2、3年だと思います。僕は地道に目の前のものに取り組んで、期待を超えていくパフォーマンスをし続けて周りの人を大事に頑張っていくっていうことしかできないので、やることは変わらないですけどね。

ーーそんな変化の時を前に、手越さんの2024年のテーマや意気込みなど一言で表すと?

手越:跳躍の「跳」ですね。僕の中で2022年から“ホップ・ステップ・ジャンプ”だと思ってたんですよ。2022年はいろんなことに挑戦して、仲間を増やして、2023年はその仲間と共にいろんな活動をして、足跡をつけていろんなところに満開になる種を蒔いて。蒔いた種はもう咲きはじめているんですけど、まだ出ていない芽もいっぱいあって、それが2024年に一気に満開になることをイメージしながら2022年から活動してきました。だから2024年は“ジャンプ”の年にできたらいいなって思ってます。

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<締切:1月29日(月)>

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