HKT48 劇場公演にも導入 橋本環奈から=LOVEまで、女性アイドルにおけるカメコ文化の今

女性アイドルシーンにおけるカメコ文化の今

 一方でデメリットもある。その一つが、メンバー本人あるいは運営側にとって本意でない画像が出回るリスクがあることだ。ファンが撮影した写真はアンオフィシャルではあるのだが、現代のSNS社会においては一度アップされた写真をなかったことにするのはほぼ不可能で、その影響力を考えるともはや半オフィシャルのようなものである。メンバーの魅力が伝わる写真がアップされるには、運営とファンの間の信頼関係が不可欠だと言える。

 こうした現状を鑑みて、対策をとっているグループもある。例えば静岡を拠点に活動する4人組・fishbowlのライブでは基本的に撮影が許可されているものの、SNSへのアップにあたっては「『奇跡的に映りの良いもの』のみをアップしてもらえると嬉しいです...!(かなり厳しく選んで下さい)」といった注意書きが添えられている。アップされれば何でもよいわけではなく、グループにとってプラスになるかどうかが一つの判断基準なのだろう。

 最近ではアイドル以外のライブでもスマホ撮影を解禁する向きもあるものの、ことアイドルの撮影に関してはファンとメンバーの関係性によるところが大きいように思う。「写真には撮る側の思いが乗る」とよく言われるように、好きなアイドルの良さ、あるいはパフォーマンスについて熟知している人間が撮るからこそ、ふとした表情や瞬間を捉えて魅力を引き出すケースは大いにある。現代アイドルシーンの大きな特徴として「ファンと一緒に作る」ことが挙げられるが、カメコをめぐる文化の変容にも、それがよく表れていると言えるだろう。

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