GANG PARADE、メンバー全員大集合! 13人で語り合う初EP『The Night Park E.P.』と次なる進化
13人の歌詞&メロディが重なった個性爆発の「Gangsta Vibes」
――ラップのスタイルもそれぞれの個性が出ていますね。
メイ:私のところは、喋ってるというかセリフみたいな感じなんです。もともとはメロディをつけて提出していたんですけど、レコーディングの現場で「もっと何かがほしい」ということになって、喋るように歌ってみたものが採用されました。
ヤママチ:私は〈一秒後でさえも予測つかぬ未来に/泣き笑い 哀と幸 今この時人生〉というところを歌っています。自分が活動するなかで感じている「こうなればいいな」という思いを歌詞に書きました。
チャンベイビー:私は初めての作曲だったんですけど、いちばんお気に入りじゃなかったパートを採用していただきました(笑)。メンバーによく真似されるので、たぶんみなさんの耳にも残るものがあるんだと思います。
ナルハ:私はサビの〈愛情感情大渋滞〉とか、カッコのところを採用していただきました。そことセットになっている英語の部分をマイカさんが作詞作曲していて、組み合わせで面白い感じになったのが嬉しいです。
キャ・ノン:私の部分はミキとの対立構造みたいな感じになっています。私チームとミキチームで、それぞれが3人引き連れているんですけど、私はベビ、メイ、ナスと一緒の弱そうなチーム(笑)。ミキチームが強そうだからコントラストがすごいです。
セイ:私が書いたのは〈お邪魔します〉の辺りなんですけど……この文末のゴミみたいなやつは星なんですよ。
――「ゴミみたいな」って、〈渋谷の連中 こえて宇宙までもと交信中☆〉の最後の部分ですか?
セイ:はい!
チャンベイビー:……これ星なの?
アイナスター:この絵文字は自転車だよ。
――僕が事前にいただいた資料の歌詞も自転車の絵文字になっていますね。
セイ:……星のつもりだったんですけど……これはどう見ても自転車ですね……。
――CDのブックレットに掲載される歌詞の絵文字が、自転車のままになる可能性もありますね……。
セイ:何が起こったんでしょうか!?
――(笑)。ユアさんは、作詞作曲をしてみていかがでした?
ユア:私が書いた歌詞を中心にして、みんなそれぞれが書いた歌詞を見直してみることになったんです。作品の軸となるパートを書けたのかなと思うと嬉しいです。〈Who are you??〉ってメンバーがよく楽屋で歌ってくれるんですよ。
ドクソン:〈Who are you??/アナタダレ〉って歌ってますね。
ユア:耳に残るフレーズが作れてよかったです……ちょっとバカにされてるのかなと思いつつ(笑)。
ドクソン:ここ面白いよ!
ユア:じゃあ、よかった。
――ギャンパレの英語パートは、ココさんが担当することが多いイメージがあります。
ココ:今回もそうですね。〈Let's get the party start〉と繰り返しているところが私です。もともとHIPHOPが大好きなので、いろいろな曲を聴き直しながら考えたんです。同じフレーズを繰り返して韻を踏んだり音遊びをするのがかっこいいと思ったので、その感じで作っていきました。13人分の歌詞が連なるなかで、雰囲気を変えるアクセントにもなったらいいなと。
ユア:みんなが家とかで録った歌のデータを組み合わせてスタッフさんが仮歌の音源を作ってくださったんですけど、ココのところだけ、いきなり低いトーンになっていたのがものすごいインパクトでした。あれは忘れられないです。
アイナスター:しかも小声だったし。
マイカ:最初に聴いた時、男の人の声かと思った(笑)。
――(笑)。ドクソンさんは、どんなことを考えながら書きました?
ドクソン:はじめは、ギャンパレの過去曲の印象的な歌詞をたくさん散りばめて全体を書いたんです。でも、ユアピッピの書いたところを軸にみんなで再提出することになって、いろいろ変えていって。〈uh...まだまだ足りない〉は、GANG PARADEがずっと歌ってきた「Plastic 2 Mercy」の歌詞から取っています。
――「Plastic 2 Mercy」の〈「まだ足りない」〉は、ライブで遊び人(ファンの呼称)が盛り上がるポイントですからね。
ドクソン:そうなんです。その前のセイのパートから韻も踏んでいます、たまたまなんですけど。みなさんのお耳にも気持ちいいと思います。
――ユウカさんは、どのようなことを考えながら作りました?
テラシマ:テーマが「やってやるぜ感」「ヘイターを気にしない」という感じだったので、最初に決まったユアちゃんの歌詞を踏まえつつ、自分の果たすべき役割を見極めながら作っていく感じでした。私が書いたのは曲の最初の方だったので、だんだん盛り上がっていく過程でのローなトーンというか。皮肉っぽい感じが自分らしいのかなと思います。
――ココさんが表のボスとするならば、ユウカさんは裏ボスのような迫力があると前から感じているんですけど、この曲もそういう雰囲気を感じます。
テラシマ:私、裏ボスだったんですか!?(笑)。
ココ:私は表?
――ココさん、ドクソンさん、ユウカさんはSiSのメンバーでしたし、さすがたくましいなと、こういう曲を聴くと感じます。
ドクソン:SiSのことまで、ありがとうございます(笑)。
――お披露目ライブの直後に活動中止が発表されたり、3人が渡辺さん(所属事務所WACK代表取締役・渡辺淳之介)に直談判してギャンパレ加入へと至ったり、不屈の闘志を示すエピソードを残した伝説のグループがSiSですからね。今のギャンパレにある「負けるもんか!」という姿勢は、SiSの3人の存在も大きいと思います。
ココ:SiS、伝説といえば伝説ですよね。よく言えば、ですけど(笑)。
――力強く活動を重ねてきたギャンパレが、ドラマ主題歌を担当するようになったのを当時から応援している遊び人も喜んでいるはずです。「Träumerei」の作詞はキャ・ノンさんですね。
キャ・ノン:ドラマの主題歌(MBS/ドラマシャワー枠『体感予報』)にしていただけて、超嬉しいです。この曲ができてからお母さんが「何かのドラマに使ってもらえたらいいのに」ってずっと言っていたんですよ。
――「Träumerei」は9月にリリースされた『WELCOME TO OUR PARADE』(メジャー2ndアルバム『OUR PARADE』スペシャルエディション)に収録されていましたが、あの時点で主題歌の話は決まっていたんですか?
キャ・ノン:あの時は、そういうお話はまったくなかったんです。だから、「お母さん、何言ってるんだろう?」と思ってたんですけど、そのあとにタイアップが決まって驚きました。ギャンパレにとってドラマの主題歌は初めてですし。
ユア:今後、キャ・ノンのお母さんにいろんなこと叶えてもらおうか?
月ノ:ギャンパレの願いを叶えてもらおう(笑)。
――「この曲はCMソングにいいんじゃない?」とか、キャ・ノンさんのお母さんに言っていただけたら……。
ココ:たしかに! 言霊ですね。ぜひそうしていただきましょう!
――(笑)。全員で歌っている「涙は風に、思いは歌に」はMisumiさんによる提供曲ですが、先ほども少し触れたギャンパレの不屈の闘志が表れていると思いました。
ココ:そうなのかもしれないですね。私たち、対バンライブとかだと特に燃えますから。
――〈世界に傷跡をつけたいんだよ/消えないほどに 深く生きた証を〉って、対バン相手のファンも盛り上げるライブをしたいという気持ちとも重なるのかもしれないですね。
ココ:そうですね。「なんとか印象を残したい!」って、いつも思っていますし。
――あと、先ほども少しお話に出ましたが、ユニット曲が3曲収録されているのもこのEPの楽しい聴きどころです。「Sweet Dreams」は作詞がメイさんで、メイさん、キャ・ノンさん、ナルハさん、ナスさんのユニットですね。
メイ:はい。女の子の何気ない日みたいなのをテーマに歌詞を書きました。〈昨日切りすぎちゃった前髪は/まだ慣れそうにないけど〉が気に入っています。女の子らしい歌詞が書けました。
アイナスター:振付けはまだしていないんですけど、楽しみですね。
メイ:頑張ります!