Coldplay、ビリー・ジョエル、Queen + Adam Lambert、テイラー・スウィフト……ライブでのユニークな取り組みを来日前に復習
Queen + Adam Lambert : 35年の時を経て実現した『Live Aid』完全再現
2024年2月に大規模な来日ドームツアーを開催予定のQueen + Adam Lambertは、(同公演を含む)2019年から続くワールドツアー『THE RHAPSODY TOUR』の真っ最中だ。このツアー中、当時大きな問題となっていたオーストラリア森林火災のチャリティーライブ『Fire Fight Australia』(2020年2月)に出演した彼らは、「Bohemian Rhapsody」、「Radio Ga Ga」、「Hammer To Fall」、「Crazy Little Thing Called Love(愛という名の欲望)」、「We Will Rock You」、「We Are The Champions(伝説のチャンピオン)」の6曲からなるパフォーマンスを披露。そう、映画『ボヘミアン・ラプソディ』におけるハイライトとしても描かれている、1985年の伝説の『Live Aid』のセットリストを完全再現したのである。これには会場に集まった(1985年当時の72,000人を超える)75,000人の観客も大盛り上がり。Queen + Adam Lambertといえば、まさにQueenというバンドとファンとの間にある、今なお衰えることのない強い繋がりを象徴する存在だ。チャリティーライブで実現した35年ぶりの『Live Aid』完全再現は、まさに当時のバンドの意志が今なお受け継がれていることを何よりも示していると言えるのではないだろうか。
テイラー・スウィフト : 社会現象となった『The Eras Tour』でスタッフにプレゼント
2024年2月に4日間に渡る東京ドーム公演を予定しているテイラー・スウィフト。今回の『The Eras Tour』は自身のキャリアを総括するというコンセプトを掲げているということも相まって、その影響は音楽の枠を超えて世界中のありとあらゆる分野に及び、もはや一つの社会現象となっている。例えばシアトル公演では、会場付近でマグニチュード2.3の地震に相当する地面の揺れが観測されるほどのファンの盛り上がりが見られたり、チリやタイ、カナダといったさまざまな国の首相が自国での公演を開催してほしいという意見を表明。チケット販売を担当したチケットマスター社があまりの申し込みの量に購入サイトをクラッシュさせるとファンによる損害賠償を求める集団訴訟が発生する始末だ。そんな『The Eras Tour』の最中、テイラーはトラックの運転手やケータリングスタッフを含む、ツアーを支えるスタッフ全員にボーナスをプレゼント。その総額は5500万ドルに及ぶというから驚きである。ライブに来てくれるファンはもちろん、それを支えてくれるスタッフに対しても強い感謝の気持ちを抱いていることがよく伝わってくる素敵なエピソードだ。同ツアーは映画化も予定しているが、先日公開タイミングが発表された際には、当初、本国では同日の公開を予定していた人気ホラー映画シリーズの最新作『エクソシスト 信じる者』が公開予定日を1週間前倒すという対応をするなど、今度は映画業界にもその影響力の大きさを示している(製作のジェイソン・ブラムは「Look what you made me do.」とテイラーの曲名を引用してこの発表を行った)。果たして来日の際にはどんなニュースが巻き起こるのだろうか。
今回は4組のアーティストについて紹介した。もちろん、ここで紹介しなかったアーティストについても、ユニークな取り組みや記録が存在している。これから参加する予定の来日公演があるという方は、その近況を調べてみると、きっともっとライブが楽しみになるはずだ。
※1:https://sustainability.coldplay.com/
※2:https://www.coldplay.com/emissions-update/
※3:https://www.coldplay.com/inclusivity-on-the-tour/
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