潮紗理菜、ハッピーオーラの中心で届けてきたまっすぐな優しさ 周囲を支えながら憧れを叶えてきた日向坂46での歩み

  日向坂46の潮紗理菜が9月14日、来たる2ndアルバムの活動をもってグループから卒業することを発表した。一期生としては7月に活動を終了した影山優佳に次ぐ卒業となり、けやき坂46時代から数える7人目の卒業メンバーだ(欅坂46兼任の長濱ねるを含む)。

 公式ブログでは「この7年半は家族より長い時間を共に過ごし、家族のようなみんながいるこの場所が気付いたら当たり前になっていて。そんな心地よさにある時からこの場所や環境に甘えているのではないか、日向坂46に少しでも貢献できていることはあるのかな。とその場で足踏みをしている自分に悩み、一歩先のことを考えるようになりました」と卒業を決意した理由を明かした(※1)。グループを初期から支えてきた潮の卒業には悲しみの声と未来を後押しする応援の声が相次いでいる。それだけ潮が多くのおひさま(日向坂46のファン)から愛されてきたということだ。

 潮は2016年に「乃木坂46と欅坂46に会いたい」という気持ちでオーディションに挑戦し、けやき坂46のメンバーとして活動を開始する。だが、当初は心ない言葉を受けて悩むことがあったようで、一時はグループを辞める決断もしていたことも。そんな潮を支えたのがファンの存在だ。潮は当時を振り返って「今こうやって私がここにいて、笑顔でいられるのも、すべて100%、そのいつも応援してくださる方がいらっしゃるからなので。これは言葉だけじゃなく、本っっ当に心からそう思っています」と明かしていた(※2)。

 もっとも、けやき坂46の当時の見られ方は、誤解のないように言えば欅坂46のアンダーだった。しかし、その見方が大きく変わったのは2018年に3日間にわたって開催された日本武道館単独公演である。そもそもこの公演は1月30日にけやき坂46、31日と2月1日に欅坂46がそれぞれライブを開催する予定だったが、欅坂46が公演を見送ったため、けやき坂46の単独開催になったという経緯があった。そんな状況に対して、潮は「そこらへんを歩いていた私が欅坂さんのステージに立たせていただいているなんて奇跡だし、むしろありがとうございます!って感じでした」(※3)と語り、欅坂46の背中を追いかけていた時間が大好きだったとポジティブな言葉に変換していたのが印象的だった。常に明るいキャラクターを振りまきながらも、こうした謙虚さは潮がメンバーやファンから愛される理由のひとつなのだろう。

 2022年には日向坂46の7thシングル『僕なんか』の収録曲「真夜中の懺悔大会」で自身初のセンターポジションに抜擢。2023年4月からは潮がかねて目標と語っていた冠番組『日向坂46潮紗理菜のサリマカシーラジオ』(InterFM897)が毎週火曜日に放送される。『セルフ Documentary of 日向坂46』に出演した際にあまりにもトークが長すぎるあまり注意されたり、過去にはブログで上手に喋れないと明かしていたりと、トークへの悩みを明かしていた潮だったが、同番組では持ち前の明るさで進行していたことに大きな成長が感じられた。時には構成を無視してフリートークのみで時間を費やしてしまったこともあったが、それもご愛嬌だと思えるのが潮の魅力だ。

日向坂46『真夜中の懺悔大会』

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