星野源、Official髭男dism、BE:FIRST、WANIMA、いきものがかり、PSYCHIC FEVER……注目新譜6作をレビュー
WANIMA「夏暁」
10月11日発売の3rdアルバム『Catch Up』から先行配信。アニメ『GAMERA-Rebirth-』(Netflix)の主題歌でもある。無駄を削いだバンドサウンド、がっちりスクラムを組む3人のハーモニー、そして全員参加型のコーラス。それぞれの精一杯が最大のビッグウェーブを巻き起こすWANIMAらしさは健在ながら、アゲまくる夏の歌ではないのもポイント。一歩一歩を確かめるようなテンポで、一語一句誠実なメッセージが届く。サビは二つの音を行き来するだけのシンプルな作りで、普通はもう少しヒネリが欲しくなるところだが、言葉に込める熱量でこれを成立させてしまうのがKENTA(Vo/Ba)の押しの強さ。たった4つの音符に〈延長線上に〉を乗せた、後半のアクロバティックな譜割りにもびびった。(石井)
いきものがかり「うれしくて」
映画『プリキュアオールスターズF』主題歌。シリーズ20周年を迎える『プリキュア』の歴代ヒロイン、作品に励まされ共に歩んできた無数のファンたちの、あらゆる希望をパッケージしたようなミドルバラード。大勢の手拍子、子供たちのコーラス、ゴージャスなストリングスが華を添える。極端にいえば作り手の顔は見えずともよくて、最初から「みんなのうた」を目指した曲ではないか。そういう優等生ソングを迷わず量産できるのは水野良樹の強さ。まっすぐ言葉を届けることに徹する吉岡聖恵のボーカルもブレがない。結果、覆面でも匿名でもない、いきものがかりだけの世界に行き着くのだ。(石井)
PSYCHIC FEVER「FIRE feat.SPRITE」
昨年の夏から半年間、BALLISTIK BOYZとともに拠点をタイに移し、現地で“武者修行”と称した活動を行ったPSYCHIC FEVER。新曲「FIRE feat.SPRITE」はタイの音楽レーベル・High Cloud Entertainmentからの第2弾作品だ。タイの新世代音楽シーンを代表する10代のラッパー・SPRITEをフィーチャー。トラックは第1弾「To The Top feat. DVI」をプロデュースしたタイのビートメイカー、NINOが率いるHYPE TRAIN PRODUCTIONチームが手がけている。エキゾチックな雰囲気を濃密に漂わせる音像、東南アジア独特のメロディを反映させながら、PSYCHIC FEVERのメンバーの個性を融合させたこの曲は完全にオリジナル。USマナーではない、アジア発のヒップホップのポテンシャルを強く実感できる楽曲だ。心の炎を燃やし、〈We going up high〉とリスナーを鼓舞するリリックも熱い。(森)
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