NGT48 1期生 清司麗菜・中井りか・奈良未遥・西潟茉莉奈・本間日陽インタビュー 改めて感じるグループの強みとこれから
2015年8月21日、新潟県新潟市のみなとぴあで開催されたお披露目イベントから8年、2023年8月21日にNGT48は8周年を迎えた。「新潟から全国へ」を目標に掲げ活動してきたNGT48。活動の中でドラフト3期生、2期生、3期生とグループを盛り上げていくメンバーが加入し、24名となった現在だが、NGT48というグループを牽引し続けてきたのは1期生の存在だ。
今回、リアルサウンドでは現在籍の1期生5名へのインタビューを企画。8周年のタイミングで活動を再開した奈良未遥、8月31日をもってグループを卒業する中井りか、清司麗菜、西潟茉莉奈、本間日陽が揃った最後のインタビューとなる。1期生が改めて語るNGT48の強みや個性、後輩メンバーへの思い、これから加入予定の4期生への期待などこれからのNGT48について語ってもらった。(編集部)
今のNGT48の礎は1期生、それがあってこその今
ーーまずは奈良さん、活動再開おめでとうございます!
奈良未遥(以下、奈良):ありがとうございます!
一同:おかえり〜!
ーー再開は1期生8周年のこの日を待って、ということだったんですか?
奈良:はい。1期の周年のタイミングで出たいって。
清司麗菜(以下、清司):未遥が言ってくれて。
中井りか(以下、中井):そうなの!? 知らなかった。かわちい。未遥のペースで戻ってきてくれたらなと思っていたのが、ちょうどギリギリ間に合って。
清司:りかの卒コン(『中井りか卒業コンサート~推し変禁止は絶対命令~』)が久々のステージだったんだもんね。
奈良:そうね。
中井:めちゃくちゃ可愛かった。
ーー奈良さんは今年3月に活動休止をしてから約5カ月間、グループを外からどのように見つめていましたか?
奈良:8年間アイドルをしていて、NGT48を一歩引いて見られる機会ってなかったんです。客観的に見てみると、みんな可愛すぎて。
中井:そっちなんだ(笑)。
奈良:戻ってきた時にびっくりしちゃうぐらい、みんなが思ってる以上に可愛いし、ビジュアル以外でもNGT48って素敵だなと思えたいい機会でした。
ーーほかのみなさんは奈良さんのいないこの期間はどのような心境でしたか?
清司:集合写真を撮る度に「みは、いない!」って寂しくなってたし、待ってたよね。いつ戻ってきてもいいように、いつも通りの環境で。
中井:いつも、かいわれくん(奈良考案のオリジナルキャラクター)を生やしてたよ。
ーー中井さんがプロデューサーを務めるCloudyCloudy(以下、くらくら)としては、奈良さんが加入し、新体制になってスタートを切った矢先のことでした。
中井:そうなんです。私は未遥に頼っちゃってた部分もあったので、『六本木アイドルフェスティバル2023』にくらくらで出た時も、未遥がいないとダメだなと思いました。未遥はくらくらの中では“ぴよぴよちゃん”なんですけど、1期生として寄りかかれる部分があったので、ちょっと心細い気持ちもありました。
清司:未遥以外で、私とかひなたん(本間日陽)とか茉莉奈で迷わなかったんですか……?
中井:あ、ちょっと迷った(笑)。入って入って、全然(笑)。
本間日陽(以下、本間):そんな感じなの(笑)。
ーー中井さんは卒業記念写真集『好きでした』のインタビューの中で、「未遥は顔が私のタイプだった」と話していましたね。
中井:そうなんです。綺麗なお姉さん系で、同い年だから。
西潟茉莉奈(以下、西潟):同い年か!
中井:私たちはNGT48で97年組の最後のメンバーなんだよね。一番多かった代なのに、もう最後の2人だね。
奈良:置いてかないで!
中井:心苦しい感じがする!
奈良:一緒に高校行ってたじゃん。
中井:そうだよね。一緒に高校通ってたくらいの仲なので、変な感じ。
奈良:私が休んでいる間も、メンバーが変わりなく、気遣い過ぎず、いつも通りに連絡をくれたり、写真にかいわれくんを入れてくれたりして。頼りにはならないかもなんだけど――。
中井:なってるよ。
奈良:あ、嬉しい! そうやって言ってくれたり、1期って特別なので、戻ってこれて良かったなって心から思えました。
ーー卒コンではくらくらとして「チョコレートで眠れない」「はっきり言って欲しい」の2曲が披露されましたが、奈良さんは参加していませんでした。
中井:「6人でくらくらだよ」っていうのを、みんなに分かっていてもらいたかったので、未遥の場所はあえて空けてパフォーマンスしました。それもそれで存在感があって(笑)。ファンの人からもよかったねって言ってもらえました。
奈良:リハーサルをしている時に、マネージャーさんからりかちゃんの意向で私のところを空けてやってくれるんだよって聞いた時に泣きました。
中井:泣かないでよ(笑)。
奈良:私が迷惑かけてしまっている側なのに場所を守ってくれてるのが温かすぎて。P(プロデューサー)ありがとう!
中井:駐車場みたい(笑)。
ーー改めてになりますが、8月5日の卒業コンサートから半月ほどが経ちます。振り返っていかがですか?
中井:卒コンから全然メンバーと会えてなくて。自分だけで余韻に浸る時間があったんですけど、やりたいことは全部できたし集大成って感じで、これからのNGT48への希望も感じられたコンサートになったかなと思います。アーカイブを観返して、未遥も言ってたけど、NGT48はやっぱり可愛いなと思って、親みたいな気持ちで観たりしました。ここはもっとこうすればよかったと思う反省点もあったんですけど、全部ひっくるめて、よかったかなって、納得できました。
ーーほかのみなさんにとってはどのようなコンサートに感じましたか?
西潟:構成とかセトリも、りかちゃんらしさが詰まっていてすごいなと思った。
本間:りかちゃんにしかできない卒業コンサートだったよね。
清司:ファンの人が見たいりかを全部ステージで見れたと思うので、私たちもそれをリハ中に見てて楽しかった。りかの「わるきー」とかめちゃくちゃ懐かしい。キラキラしてるのを背中から感じてた。
中井:ありまとう。わがまま言いたい放題言って、それに付き合ってくれたので、優しいなって。演出の人ともいろいろやりとりしながら作った公演で、それをメンバーが見ていて、「まぁまぁ落ち着いて」みたいな。リハ中も機嫌が悪い時はなだめてくれて、それが自分の心の栄養になっていました。ギリギリで乗り切れてよかった。短距離走みたいで、全力で走り抜けた。
ーー一番のトピックはやはり1期生の卒業生が14人登場したことです。
一同:あー!
中井:マジ、これさ、ここで愚痴っていい? 私が裏に行っている間、私との思い出とか話してくれるって期待してた。そしたら、自分の話しかしないの!(笑)。
本間:恐ろしいよね! 最近みんな何してる? みたいな(笑)。
中井:自分の話しかしなくて、さすが1期生だなって、個性というか自我が(笑)。
清司:あの中で、生きてきた時代を思い出したよ。
中井:あの中でMCやってたのはすごいよ。みんな前へ前へ、大人しい子はニコニコしながら聞いてるみたいな、その図が1期生だなって。
ーー下手と上手でだいぶメンバーに差がありましたよね。
中井:そうなんです。空気が違って、下手の方に行くとホワーッてなるんですけど、上手の方に行くとジャビジャビしてて、すごく嫌だった(笑)。けど、そんなところも1期生らしいなと思って、許した!
ーー楽屋の雰囲気はどんな感じだったんですか?
中井:楽屋は別で。一緒にしてたら大変なことになってたと思うので(笑)。
清司:リハは一緒にやったんですけど、みんな騒がしくて。
本間:先生がそのリハーサルの30分ぐらいの時間だけで声枯れてました(笑)。
中井:すごいよね。なんだろう、あの独特の雰囲気。一瞬でその時代に戻るというか、同窓会みたいな気持ちだったよね。
西潟:変わんない、みんな。
清司:レッスンのこととか思い出した。
本間:一つにまとめてNGT48って感じ。今のメンバーでステージを披露している瞬間もすごく楽しかったし、OGと一緒になった時も昔を思い出すと楽しかったし、どの時代のNGT48もめちゃくちゃいいなと思った。
ーー中井さんはMCで「私の好きなNGT48が詰まっていて、ずっと泣いてた」と話していましたが、その「私の好きなNGT48」って、言語化するとなんだったと思いますか?
中井:難しいですね。でも今のNGT48の礎は1期生だし、それがあってこその今だと思っていて。私が見てきたNGT48って、半分以上はあのうるさい1期生がいた時代なので、その空気感がまた帰ってきた感じがしました。横を見たら、あの時と一緒みたいなデジャブを感じて、いろんなステージをやってきたけど、それがフラッシュバックするようにみんながキラキラして見えたんです。1期生を見ながら踊ったりして、汗と涙でボロボロになって、それがよかったなとも思いました。
ーーその空気感は、少なからず今のNGT48にも受け継がれているんでしょうか?
中井:いや、2期ドラ(ドラフト3期生と2期生)は2期ドラの色があって。それぞれが入るまでの期間ってけっこう空いてて、だから2期ドラがいるNGT48と1期だけのNGT48って雰囲気が全然違うんですよね。今は今の良さがあるけど、1期は1期だなって感じる。
ーー今のNGT48の良さはどこにあると思いますか?
奈良:いっぱいあるけど、私がね、みんなと一緒に活動してる中では気づかなかったことがもう一つあるの。それが2期ドラとか3期も含めて後輩たちがこんなに急成長してたんだってこと。1期生が少なくなっちゃったなとも思ってたけど、少なくなっても大丈夫なんだって、成長が目に見えて感動しちゃいました。
本間:同期がどんどん卒業して、個性が薄れるのかと思いきや後輩たちの個性がより強くなっていって、自分たちがNGT48を作っていくぞって気持ちが強くなったからこそ、また新しい魅力が生まれているなと感じます。
ーーその勢いが、卒コンと同日に開催された『サマーコンサート2023』に表れている。
中井:そうですね。『サマーコンサート』は私がいなくなってもこれからのNGT48は大丈夫というコンセプトだったことをスタッフさんに聞きました。1期生は1期生で支えてるし、2期ドラもそれぞれ1期の背中を見てきた分、未遥が言ったように急成長していて、3期生も今回のコンサートを経て、頼もしく成長してくれたんじゃないかなと思っています。楽曲の表現の仕方だったり、3期生もこんな表情するんだっていう新しい発見もあったし、2期ドラもMCでなんなら私が暴れてる時に止めてくれるまでになってたりとか(笑)。個々の成長しようっていう気持ちがどんどん前に出てきていて、グループ全体の推進力が上がってきてるなと思いました。