NARLOW、初の単独ライブに“転生者”が熱狂 歌とダンスで胸に深く突き刺す悲痛なメッセージ
アンコールの声が鳴り響く中でステージ上には電子キーボードがセッティングされ、メンバーに先立ってゲストキーボーディストのcoba84が登場。おもむろに繊細なタッチでぽろぽろとピアノを奏で始めると、その儚げな旋律に導かれるように7人が白Tシャツ姿で現れた。そしてゆるやかなV字状に整列すると、厳かなピアノの音色に乗せてパンが絞り出すように〈死にたいなと思ってた〉と歌い出す。つい先ほど披露されたばかりの「こんな世界に為ろうと」を、オケなしのピアノ伴奏のみで再び歌唱するという趣向だ。大きな武器のひとつでもあるダンスをここでは封印し、7人は整列した状態のまま微動だにせず、シンプルに歌の力だけで訥々とメッセージを紡いでいく。聴衆は固唾をのみ、彼女たちのむき出しの歌唱が放つ独特の説得力に魅入られていった。
ラストナンバー「大人に為ってしまった行儀良いわたしへ」も、同じくピアノ伴奏のみでしっとりと、しかし力強く歌い上げられる。ラスサビではピアノが抜け、7人のユニゾンだけが場内に響きわたる一幕も。一切の装飾を排除した生々しいその歌声は、オーディエンスの鼓膜と感情をダイレクトに刺激するのだった。ラウドなサウンドと躍動的なパフォーマンスだけでは収まらない、NARLOWというグループの持つポテンシャルの高さを存分に見せつけて聴衆を魅了した初単独公演は、こうして幕を閉じた。
■セットリスト
1. #この人生はフィクションであり実在の人物や団体などとは関係ありません
2. それを優しさと呼ぶならば
3. ぜんぶ嘘じゃん。
4. 大人に為ってしまった行儀良いわたしへ
5. No.7
6. こんな世界に為ろうと
<アンコール>
7. こんな世界に為ろうと -Piano ver.-
8. 大人に為ってしまった行儀良いわたしへ -Piano ver.-
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