STARGLOWが大切にするもの、初アリーナの舞台で見せた光源の在処 「一個一個が星になって永遠になればいい」

STARGLOW、初アリーナで見せた光源の在処

 BMSG所属のボーイズグループ・STARGLOWが、神奈川・横浜アリーナと兵庫・GLION ARENA KOBEにて『STARGLOW 1st Fan Meeting -STAR CRUISE Special Edition-』を開催した。

 本公演は、STARGLOWとして初の全国17カ所を巡るファンミーティングツアーの追加公演であり、彼らにとって初アリーナ公演の舞台となる。2025年9月にグループが結成されて以来、一年足らずでアリーナ公演を実現させたSTARGLOW。驚異的なスピードで成長し続ける彼らの魅力とは何なのか。それがあらためてわかるステージだった。

STARGLOW(撮影=川島伸一/内田章哉/今村智哉)

 8月2日、天井近くの席までペンライトの光で埋め尽くされた横浜アリーナ。定刻に暗転し、重低音のSEが高揚感をかき立てる。レーザーが激しく交差すると、メンバーが横一列に並んで登場。背後ではミラーボールが満月のような輝きを放ち、5人を照らし出す。幕開けは、「Good Boys Anthem」。〈たとえ泣いたって泣かせたりしない/馬鹿にさせない 馬鹿にしない〉〈凹んでる奴いたら元気を出す/凹んだら仲間に元気もらう〉。等身大の言葉で、自分たちが何者であり、どんな姿勢で進んでいくのかを明確に示す、まっすぐな一曲からライブは始まった。

STARGLOW(撮影=川島伸一/内田章哉/今村智哉)

 続く「Blast Off」の攻撃的なビートと力強いラップで、熱量をさらに加速させる。「My Job」では、メンバーが花道や通路へと繰り出し、360度をSTARS(ファンの呼称)に囲まれながらパフォーマンス。至近距離で届けられるラップはもちろん、階段を駆け上がる姿や何気なく歩く姿さえもステージを構成する一部のようで、客席のあちこちから悲鳴のような歓声が沸き起こった。

STARGLOW(撮影=川島伸一/内田章哉/今村智哉)

 序盤から全力の熱いパフォーマンスが続いていたが、MCパートではADAMが「上のほうや奥のほうもしっかり見えてますからね」「アリーナのこの景色、格別です」とすべてのSTARSを見回して微笑む。

 今回のファンミーティングで大きなハイライトとなっていたのは、“STAR SONGS“のコーナー。メンバーの憧れのスターの楽曲をカバー披露するコーナーだ。

 最初に登場したのは、KANON。セットの階段に腰を掛け、チルなムードが心地好い「LOOP」(SIRUP)を歌い上げる。小指を見つめたり、優しくほほ笑んだりと、繊細な表情の変化で感情を丁寧に描き、会場を穏やかな空気で満たした。優しい空気が残るなか、続いて登場したのは、黒いレザーのジャケットにクロスのネックレスを身に着けたRUI。まるでロックスターのような佇まいで「GLAMOROUS SKY」(中島美嘉)をスタンドマイクで歌い上げる。危うさと儚さを帯びた表情と存在感が、楽曲の持つ美しさをさらに引き立てていた。続くADAMは、「I LOVE YOU」(尾崎豊)を熱唱。普段は洋楽テイストの歌唱スタイルの印象が強いADAMだけに、意外な選曲で会場を驚かせる。繊細なビブラートと情感豊かな力強い歌声で、クールな表情の奥にある熱い一面を覗かせた。

STARGLOW(撮影=川島伸一/内田章哉/今村智哉)
GOICHI/RUI

 STARGLOWが誕生するきっかけとなったオーディション『THE LAST PIECE』の課題曲でもあった「Fantasista」(Dragon Ash)は、GOICHIとADAMがパフォーマンス。肩を組んでカメラに笑顔を向けたり、縦横無尽に暴れ回ったりと、ふたりのパッションがステージで爆発した。

 熱気あふれる空気を一気に塗り替えたのは、RUI、TAIKI、KANONによる「飛行船」(三浦大知)だ。BMSG TRAINEE時代にYouTubeへ投稿したカバー動画も大きな話題を呼んだ曲を、再び披露したことになる。まるで3人がひとつの生き物になったかのようにシンクロしたダンスと、浮遊感を帯びた柔らかな歌声で、楽曲が持つ神秘的な世界観を描き出す。先ほどまで激しく揺れていた客席のペンライトの動きが次第に止まっていく。しなやかでありながら力強く、静かな情熱に満ちたパフォーマンスに観客は強く引き込まれていった。

STARGLOW(撮影=川島伸一/内田章哉/今村智哉)
KANON/TAIKI/RUI

 静寂を破ったのは、TAIKIの自作の新曲「Come Wit Me」。無音のなか、マイク一本でラップを繰り出し、〈新しい仲間とアリーナのステージ〉〈努力は裏切らない ありがたいな〉と、これまでの道のりと、今ここに立つ自分たちの存在証明をリリックに込める。最後は拳を客席へ突き出し、マイクを落とす衝撃音とともにステージをあとにした。続くGOICHIも、自作の新曲「5164」を披露。〈ジュエリーなしで輝くタイプ〉〈生まれ持った少量の才能に/努力と仲間足してこの通り〉と自身の生き様を綴ったリリックをギラついた眼差しで繰り出す。最後に浮かべた笑みと舌を出す仕草には、大きな歓声が上がった。

STARGLOW(撮影=川島伸一/内田章哉/今村智哉)

 それぞれが異なる輝きを放った“STAR SONGS”は、メンバーの個性と表現力を強く印象づける時間となった。スター性にあふれた圧巻のパフォーマンスを繰り広げてきた5人だが、MCタイムに入ると、お互いに「めちゃくちゃよかったよ」「ありがとう!」と言い合って笑う。このギャップもまた、常に自然体の彼らならではの魅力のひとつなのだろう。

 ここで、「全員がボケでツッコミがいない」というSTARGLOWの切実な悩みを解決するゲストとして、「Good Boys Anthem」のMV監督も務めた品川ヒロシが登場し、ゲームコーナーへ。最初にチャレンジするのは、「言の葉連ね音頭」。ひとりが上の句、その次の人が続く下の句を順番に言い、ふたりでひとつの言葉を完成させていくというゲームだ。『よるのブランチ』(TBS系)出演時にも話題となった、ADAMの回答(上の句「水着」/下の句「大好き」)を例題に始まり、「アンパンマン/ケーキ」や「Aile The/Shota」など、判定ギリギリの回答を連発。途中、「さかな/鳥」という謎回答まで正解のピンポン音が鳴ると、この甘すぎる判定には「これ絶対日高さん(SKY-HI)が押してる!」(KANON)、「日高さん、ありがとうございます」(RUI)と大盛り上がり。

STARGLOW(撮影=川島伸一/内田章哉/今村智哉)
品川ヒロシ&RUI

 品川からSTARGLOWへのクイズコーナーでは、「『THE LAST PIECE』Ep.06で、日高社長はバスケのロングシュートを何投目で成功させたか?」(正解は39投目)というマニアックなものから、「RUIくんの謎のボケに関して品川が編み出した万能なツッコミは?」(正解は「聞いてらんないよ!」)という、“ならでは”の問題が飛び出す。また、説明中に椅子に座って回りだすRUIに、品川が「グルグルしないでくださいね」と優しくツッコミを入れる場面も。STARGLOWの自由奔放な魅力と、品川の絶妙なツッコミが噛み合い、会場は終始笑いに包まれていた。

STARGLOW(撮影=川島伸一/内田章哉/今村智哉)

 和気あいあいとしたムードから、「Love Myself’26」で後半のライブパートがスタート。メンバーは再び花道へと繰り出し、後方席やスタンド上段まで、アリーナ中のファン一人ひとりに笑顔を向ける。途中、TAIKIの提案で客席全体で大きなウェーブを作る一幕も。アリーナ規模のファンミーティングだからこそ実現した一体感が生まれ、会場はまさに愛にあふれる空間となった。

 最新曲「Drivin’ My Life」は、夏らしい爽やかなナンバー。これまでSTARGLOWがまとってきた神秘的なイメージや夜の雰囲気とはまた異なる、太陽の下で仲間と楽しむような等身大の明るさに溢れている。笑顔あふれる自然体のパフォーマンスも印象的で、今後のライブの定番曲となる予感を抱かせた。

STARGLOW(撮影=川島伸一/内田章哉/今村智哉)

 終盤のMCでは、メンバーが今の気持ちをひとりずつ伝える。KANONは「STARSがいてくれてよかったなって、あらためて思います。どんな規模の会場でもSTARS一人ひとりとの距離は変わらないし、ツラいことも楽しいことも一緒に味わっていきましょう」と語りかけ、TAIKIは「このツアーでSTARSや家族、社長、同級生、先生、いろんな方とライブで会える機会が増えて、人生がより明るくなった気がします。本当にデビューして幸せだなと思う日々です」とツアーを通して得た喜びを言葉にした。

 RUIは、「自分が嫌いだなって思う時もたまにあるけど、そういう自分をいつもみんなが肯定してくれるから、生きていていいんだって思えます。みんながいてくれるから僕たちがいる。嘘なしで、みんなのことが本当に大好きです」とストレートな愛を伝える。ADAMは先月発生した令和8年熊本地震にも触れ、「今は当たり前の生活ができない方もいらっしゃると思います。ただ、みなさんに僕たちがついているということを音楽で証明していきたい。僕たちはいつもみなさんの手を放しません」と、音楽を通じて寄り添い続ける覚悟を語った。GOICHIは「この一年で僕たちは大きな成長をしたと思います。みなさんと出会えたことも奇跡ですが、この5人で今並んでステージに立てていることが何よりも嬉しいことだし、これ以上の幸せはないです」と、STARGLOWの歩む道が自身にとってかけがえのないものになっていることを嚙み締める。

STARGLOW(撮影=川島伸一/内田章哉/今村智哉)

 思いを伝えたあとは、GOICHIの「僕たちがどんどん上に行くにあたって、絶対に忘れてはいけない根っこの部分」という紹介から「PIECES」を歌唱。『THE LAST PIECE』での思い出が詰まった大切な一曲だ。ダンスを封印し、歌声だけを届ける5人の姿からは、この曲をこれからも大切に育てていくという決意に満ちていた。

 そして、STARGLOWの始まりの曲でもある「Moonchaser」、熱いコールアンドレスポンスで会場をひとつにした「USOTSUKI」で、ライブはラストスパートへと駆け抜けていく。最後には銀テープが舞い、初アリーナ公演という特別な瞬間を彩る華やかな景色が広がった。

STARGLOW(撮影=川島伸一/内田章哉/今村智哉)

 “STAR SONGS”セクションのセットリストを話し合うVTRで、RUIは「一個一個が星になって永遠になればいいな」と語っていた。その言葉どおり、この日披露された一曲一曲は、それぞれが違う輝きを放ちながらも、“自分たちらしさ”を大切にする、STARGLOWというグループの魅力を形作っていた。デビューからわずか半年。圧倒的なパフォーマンス力だけでなく、自分たちが大切にしているものを飾らずまっすぐ届けられる5人が、これからどんな光を放っていくのか。その歩みから目が離せない。

STARGLOW(撮影=川島伸一/内田章哉/今村智哉)

STARGLOWはなぜ世界から期待されるのか? 物語の引力、確固たる個性……破格の実力の現在地を追う

BMSGのオーディション『THE LAST PIECE』から生まれたボーイズグループ、STARGLOW。2026年1月のデビュー…

STARGLOW、誰も見たことのない“始まり” 運命の5人――なぜデビュー曲は「Star Wish」でなければならなかったのか?

STARGLOWが1stシングル『Star Wish』でデビューを果たした。プレビューからデビューまでのあいだ、彼らはどんな時間…

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる