NARLOWの7人が迎えた記念すべきお披露目の瞬間 我儘ラキア、豆柴の大群、iLiFE!ら9組が相まみえた『AN FES』のステージ

NARLOW『AN FES』ステージデビューレポ

 ANCHORが総合プロデュースを務める新たなアイドルグループ・NARLOWが、6月3日に神奈川・KT Zepp Yokohamaにて総勢9組(オープニングアクトを含む)が出演する対バン形式のライブイベント『AN FES』を開催し、記念すべきステージデビューを果たした。

 NARLOWは、良質なアーティスト/アイドルを恒久的に生み出すためのプロジェクト「ANCHOR PROJECT」の第1弾として誕生した女性アイドルグループ。パン・ルナリーフィ(ex. BiSほか)、イケダナナ(ex. LADYBABY)、河野奈々帆(ex. NMB48)という経験豊富な実力者3名を中心に、今年2月から4月にかけて行われた『ANCHOR PRODUCE 次世代IDOL UNIT AUDITION』を通じて選ばれた乃井りこ(ex. Dolly Kiss)、山下うみ(ex. HO6LAほか)、円周律(ex. 空想のイデア)、ムロ葉菜子(ex. BiSほか)を含む計7名で結成、この日に向けて綿密な準備を進めてきた。

 当日は各アクトがそれぞれの持ち味を存分に発揮する意欲的なステージを繰り広げ、NARLOWのステージデビューに華を添えるとともにイベントを大いに盛り上げた。以下に本公演の模様をレポートする。

 前日夕方より関東地方に接近していた大型の台風2号の影響も心配される中、横浜周辺では当日午前中のうちに荒天のピークを過ぎ、開場時刻の13時にはすっかり天候も回復。無事に多数のオーディエンスが会場へと詰めかけた。開演前には、NARLOWと同様にこの日がステージデビューとなる新人アイドルグループ・NeverDollsがオープニングアクトとして登場。デジタルメタルサウンドのハードな楽曲と、それとは対照的な初々しいMCで魅力を振りまき会場を温めてみせた。

 そして開演時刻を迎え、まずステージに現れたのは深瀬美桜。2名のバックダンサーを従えてアダルトオリエンテッドな四つ打ちダンスナンバーを可憐に歌い踊り、洗練されたパフォーマンスでオーディエンスを魅了した。続くzankaは、今年4月に活動を開始したばかりのフレッシュなグループ。いわゆる“夜好性”テイストの楽曲を連発しつつ、4人のメンバーが縦横無尽に入り乱れるダイナミックなステージで客席を湧かせた。3組目に登場した真っ白なキャンバスは、圧巻の構成力で観客を飽きさせないカラフルなステージを展開。激しいアッパーチューンと明るいポップロックを織り交ぜながら、緩急自在なパフォーマンスとほがらかなトークで楽しませた。

 続くAppare!のステージは、持ち前の底抜けに明るくにぎやかなパーティーチューンを5曲ノンストップで披露する、ハイテンションな構成で展開。5組目のiLiFE!は活動休止中の天羽しおりを除く6人編成でのパフォーマンスとなったが、代表曲「アイドルライフスターターパック」がもたらした破竹の勢いをそのまま具現化したような元気いっぱいのパフォーマンスでフロアを熱狂させた。そして6組目には豆柴の大群が登場し、貫禄すら感じさせる盤石のステージを展開。ラストナンバーには自らの“始まりの曲”である「りスタート」をチョイスしてNARLOWの“始まり”を祝福した。

 ここでステージにはドラムセットやギターアンプ、ベースアンプ等の機材がセッティングされる。これ以降の2組は生バンドによる演奏をバックにパフォーマンスを行う段取りだ。まず大阪を拠点に活動する4人組・我儘ラキアが轟音とともに姿を現すと、ミクスチャーロックを下敷きにしたヘヴィな楽曲群を爆音で叩きつけて会場の空気を一気に支配する。MCでは星熊南巫がNARLOWのステージデビューを祝福しつつ、「自分たちが日本で一番攻めてるカッコいいアイドルだと思ってるんで、負ける気ないんで。また一緒に対バンしましょう」と挑戦的なエールを送った。

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