チョーキューメイ「貴方の恋人になりたい」、バイラルロングヒット TikTok上での多彩な楽しみ方と中毒性の高さ
Viral Chart Focus
Spotifyの「Daily Viral Songs(Japan)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top Songs」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたランキング。同チャートの7月4日付のTOP10は以下の通り(※1)。
1位:GEEKBOY, Yella Flat Boys「Don Julio」
2位:チョーキューメイ「貴方の恋人になりたい」
3位:Conton Candy「ファジーネーブル」
4位:MANSION PARK「One verse」
5位:トンボコープ「Now is the best!!!」
6位:Jain「Makeba」
7位:桜島麻衣(CV:瀬戸麻沙美),古賀朋絵(CV:東山奈央),双葉理央(CV:種崎敦美),豊浜のどか(CV:内田真礼),梓川かえで(CV:久保ユリカ),牧之原翔子(CV:水瀬いのり)「不可思議のカルテ」
8位:SKRYU, WAZGOGG, Fuma no KTR「How Many Boogie」
9位:03- Performance, JAKEN, Rommy Montana「Seaside Flow」
10位:原因は自分にある。「Foxy Grape」
今週は2位となったチョーキューメイ「貴方の恋人になりたい」を取り上げる。本楽曲は、2022年にチョーキューメイがリリースしたアルバム『するどいささくれ』の収録曲だが、2023年の春頃からTikTokなどを中心に拡散され、4月29日付のデイリーバイラルチャートに32位で初登場すると、その後、じわじわと順位を上げ、初エントリーから延べ2カ月半以上経ったこのタイミングで、ついに首位まであと一歩のポジションにつけた。
7月中旬現在で、約2カ月半に渡り50位以内にランクインするロングヒットを記録している要因は、「貴方の恋人になりたい」が楽曲としてひとり歩きをし、視聴者が多彩な楽しみ方を共有していったからだろう。例えばTikTok内では、最初は「歌ってみた」、さらに〈恋に落ちている〉という歌詞に合わせた手振りの踊ってみたなどの動画が多かったが、弾き語り動画、カップル動画、また〈こっちを見てよ!/恋に落ちている/恋に落ちている〉という歌詞を呟きながらの自撮り動画、エフェクトを使用した自撮り動画などに広がっていった。面白いのはその後で、同曲を1.2倍速で再生したバージョンがTikTokユーザーから投稿されると、その音源が瞬く間に拡散された。チョーキューメイがオフィシャルTikTokで投稿したライブ映像を1.2倍速にしたバージョンなどもユーザーによって再投稿され、多数シェアされている。現在、TikTok内で「#貴方の恋人になりたい」は8500万回視聴を突破しているが、このヒットはアジア圏にも広がっており、韓国のSpotify バイラルチャートで1位を獲得したのに加え、ベトナムやタイの同チャートでも10位以内にランクインしている。