Cornelius&坂本慎太郎、くるり&ザ・クロマニヨンズ……目を引く組み合わせ多数、ライブハウスで体感したい対バンの醍醐味

 ライブシーンが本格的な盛り上がりを取り戻しつつあるこの夏。大きな夏フェスに注目が向きがちであるが、数組で繰り広げられる対バンライブも盛況だ。この夏、注目の対バンライブをピックアップしていきたい。

 8月17日に恵比寿LIQUIDROOMで『Cornelius / 坂本慎太郎 LIQUIDROOM 19th ANNIVERSARY』と題されたイベントが開催される。ゆらゆら帝国とCorneliusの対バンは過去にあったが、坂本のソロ名義でCorneliusと対バンするのは初めて。近年はCorneliusの楽曲に坂本が歌詞を提供するなど、音楽制作で交流のあった2組。ともにミニマルさと独特の高揚感を操るアート性の高いミュージシャンであり、強烈な交感が生まれ得るライブになることは間違いないだろう。

Cornelius 『あなたがいるなら』If You're Here

 また、凛として時雨は7月に東名阪ツアー『トキニ雨 #16』を開催。2003年から続く対バンライブのシリーズであり、7年ぶりの開催である。7月1日の大阪公演には後輩である羊文学、7月2日の名古屋公演には異色の組み合わせと言えるCrossfaith、そして7月8日の東京公演には長年の盟友である9mm Parabellum Bulletを共演に迎えたバラエティ豊かなツアーだ。唯一無二の存在であり続ける凛として時雨と、多角的な魅力を持つバンドが共演することで起こる化学反応が期待できるツアーと言えるだろう。

 また対バンツアーで言うと、THE ORAL CIGARETTESが開催を発表した9月の北海道ツアー『THE ORAL CIGARETTES presents “WANDER ABOUT 放浪 TOUR 2023 北海道 編”』が話題を呼んでいる。札幌のみならず、北見、帯広、旭川、小樽、函館の小規模なライブハウスを9月21日~9月30日の短期間で周遊していく過密なスケジュールのツアーだ。また、フロントアクトとして、ツアー前半3公演にはラッパーのSATOHを、後半3公演には京都のロックバンド the McFaddinを招き、原点回帰のような対バンを繰り広げるのだという。すでにアリーナクラスのバンドでありながら、ライブハウスへの思い入れも忘れないという愛情表現のようなツアーだろう。

 the band apartはこの夏、様々な対バンライブを開催予定だ。6月17日に愛知、6月25日に東京でDOPING PANDAのツアーに参加し、21年前に行っていた対バン企画『mellow fellow』を復活させる。また、7月8日にはSAKANAMONの15周年記念ライブ『憧憬』に“憧れのバンド“として指名を受けて共演。さらに7月11日には、アコースティックセットであるthe band apart (naked)としてスコット・マーフィーとツーマンを行うなど、様々な世代やシーンから支持を受けるバンアパの存在感を実感できる夏になりそうだ。

フルカワユタカ Play with tour 2020 "with mellow fellows" スペシャルオンラインライブ@FEVER

関連記事