TWICE、IVE、MAN WITH A MISSION×milet、BALLISTIK BOYZ、フィロソフィーのダンス……5月31日リリースの新譜5作をレビュー
毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は5月31日リリースのTWICE『Hare Hare』、IVE『WAVE』、MAN WITH A MISSION×milet『絆ノ奇跡 / コイコガレ』、BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE『Ding Ding Dong』、フィロソフィーのダンス『シュークリーム・ファンク』の5作品をピックアップした。(編集部)
TWICE『Hare Hare』
今年3月に発売されたミニアルバム『READY TO BE』が世界中で大ヒットを記録するなど、不動の人気を誇るTWICEが、10枚目となる日本オリジナルシングルをリリース。タイトルにも表れている通り、表題曲のコンセプトは“曇った心も晴れに変える”。南国を感じさせるリズムと、爽やかでキラキラしたアレンジが夏へ期待を高めてくれるポップチューンに仕上がっている。一方でマイナーよりのメロディラインが、どこか気だるげな雰囲気を醸し出し、最近のTWICEらしい大人な印象。サビや間奏で繰り返される、〈晴れ 晴れ ey ey ey〉のフレーズも一度聴いたら耳に残るキャッチーさで、ライブなどでも盛り上がる1曲となりそうだ。先頃、韓国発のガールズグループで初めてのスタジアム単独公演を開催したアーティストとなった彼女たちから、ますます目が離せない。(渡部)
IVE『WAVE』
2021年12月に韓国デビュー、昨年末には『第73回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)に出場するなど、一気にスターダムにのし上がっているIVEの日本1st EP。タイトル曲「WAVE」はラテンのフレイバーを感じさせるベースライン、心地よいファンクネスをたたえたビートを軸にしたダンスチューン。気になる“君”との感情の波をテーマにしたリリック、抑制の効いたボーカル/ラップは中毒性たっぷりだ。そのほか、日本オリジナル曲「Classic」は、濃密なグルーヴと不思議な浮遊感を共存させたトラック、洗練されたメロディが響き合うナンバー。さらに世界的ヒットを記録したシングル「After LIKE」「LOVE DIVE」の日本語バージョンを収録。全体を包むレトロフューチャー的サウンドメイクも絶品だ。(森)
MAN WITH A MISSION×milet『絆ノ奇跡 / コイコガレ』
テレビアニメ『「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』(フジテレビ系)のオープニング主題歌「絆ノ奇跡」、エンディング主題歌「コイコガレ」による両A面シングル。「絆ノ奇跡」(作詞・作曲:Jean-Ken Johnny/編曲:MAN WITH A MISSION)は、日本古来の楽器の音色とヘビィロックを融合させたネオミクスチャーロックと称すべき楽曲。大切な存在のために命をかけ、絆をつなぎ止めようとする姿を描いた歌詞は、アニメのストーリーと重なっているのはもちろん、人間の存在の本質へと迫っている。「コイコガレ」の作詞・作曲は、『鬼滅の刃』シリーズに欠かせないクリエイターである梶浦由記(編曲はMAN WITH A MISSION ・ 梶浦由記)。スリリングな弦楽器とMAN WITH A MISSIONのロックサウンドが響き合い、ドラマティックな旋律を彩っている。夜明けと希望をリンクさせた歌詞を表情豊かに歌い上げるmiletのボーカルも素晴らしい。(森)