XGはいかにして海外ブレイクを果たしたのか ドキュメンタリーで明かされるグループ結成の舞台裏と研鑽の日々

 2022年1月。何の前触れもなく現れた女性7人組のXGは、結成の経緯や各メンバーのプロフィールなどの詳細を明かさないまま、自らの声とパフォーマンスだけで瞬く間に多くのリスナーを虜にした。キレのいい踊りやラップ、表情豊かなボーカル&ハーモニーから分かるのは、ただひとつだけ。それらが一朝一夕に身に付くものではないということだ。

XG Documentary Series ‘XTRA XTRA’ #0

 彼女たちはいつどのように集まったのか、どんな目標を掲げて活動を始めたのか、そして見つめるその先にあるものは何なのかーー。こうした疑問に対する答えとなる興味深いドキュメンタリーシリーズが4月11日、YouTubeで始まった。タイトルは『XTRA XTRA』。最初に公開された「#0」は、全話の見どころをまとめたダイジェスト映像と、XGのエグゼクティブ・プロデューサー、JAKOPS (SIMON)のインタビュー映像で構成されている。

 クールなダンスポップ「Tippy Toes」でデビューしたXGは、ミステリアスなムードのまま快進撃を続けてきた。同曲と第2弾シングル「MASCARA」のMVは短期間で驚異的な再生回数を記録して大きな話題に。各メンバーの一挙手一投足が一瞬たりとも見逃せないテンションの高い振り付けは、日本をはじめとするアジアや欧米でも大人気で、国や性別を問わず、XGのカバーダンス映像をアップする人が後を絶たない。

 こうした状況を生んだのはJAKOPS (SIMON)の狙い通りだった。「#0」で彼は、K-POPなのか、J-POPなのか、XGの方向性について悩みに悩み、ひとつのカテゴリーに入れるのは無意味ではないかと自問自答したと語っている。

 「何よりもそういう真剣な姿と素晴らしい音楽やパフォーマンスで多くの方々に新しい楽しさをお見せすることが出来れば これは……いける」。そう確信したJAKOPS(SIMON)は、XGプロジェクトの初期段階からメンバー候補生を厳しくも温かく指導していった。トレーニング中に「(君たちは)まだそんなレベルじゃない!」と、しかりつける彼。その言葉に刺激を受けた候補生たちは一生懸命努力するものの、時にはいらだち、大粒の涙を流す。

関連記事