安田レイ、デビューから10年を経た今しか歌えない歌 アルバム『Circle』携えたツアーファイナル
「今、デビュー10周年を前にして壁にぶち当たっている」と笑いながらも吐露する安田。「いろいろと考えてしまうが、私の居場所はここ、ライブのステージ」というような思いをそのまま歌詞にしたという「Circle」からは、再びアップテンポの曲が続く。手拍子のやり取りで客席と一体となって盛り上がった「Supercar」、ラップ調のフロウも交えてパーティー気分を盛り上げた「HOME THERAPY」、それに「Inside Out」「Mirror」とここでも新旧の人気曲を織り交ぜる。このツアーではドラムス、ベース、ギター、キーボードの4ピースバンドがバックを担ったが、4つ打ちのダンスチューンも無理なくバンドサウンドにアレンジされていて、新旧の違いを感じさせることなく、スムーズに曲を繋いでいったのがライブの流れを生み出す上で功を奏していた。
本編最後のMCでは「これからも歌い続けるよ」と客席に向かって宣言。大いに沸いたところで歌われたのが、「会いたいけれど、会えない人を思って」作った曲だという「きみのうた」。感情がマックスで込もった歌声に、客席では涙する人も。続く「amber」にも心揺さぶられる中、本編は終了した。
熱烈なアンコールを受け再びステージに登場した安田は、デビュー10周年の記念日であるその日、7月3日に、ビルボードライブ東京でのスペシャルライブの開催を発表。またも客席が沸き上がる中、「デビュー曲を、10年後も変わらず歌えるのが嬉しい」と言い、「Best of my Love」を実に楽しそうに歌い出す。そして、「大親友の結婚式で歌いたいと作った曲です」と紹介して、ニューアルバムの最後に収められた「each day each night」を熱唱してみせた。一人で2時間以上歌い続けてもケロっとしていたのには脱帽。デビューから10年の時を経て、歌声はさらに強く、そして優しくなり、今の彼女にしか歌えない歌で魅了してくれた安田レイ。この歌声が、彼女のライブが、もっともっと多くの音楽好きに届くことを願って。
安田レイ×Yaffle特別対談 「Circle」で大切にしたライブ感から、洋楽をルーツに持つからこそ感じる日本語の面白さまで
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