Kis-My-Ft2、玉森裕太主演ドラマ主題歌がシングルチャート首位 メンバーの歌声が際立つ洗練された味わい
参照:https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2022-12-26/
Kis-My-Ft2は、2022年12月26日付のオリコン週間シングルランキングで1位を獲得した『想花』で、2011年のデビューシングル『Everybody Go』から30作連続1位を記録しました。
そのタイトルチューンの「想花」は、玉森裕太主演ドラマ『祈りのカルテ 研修医の謎解き診察記録』(日本テレビ系)主題歌。ストリングスの音色に包まれたミディアムナンバーになっています。まず素晴らしいのは、その冒頭です。玉森ソロの肉声で幕を開けるのでアカペラかと思いきや、ピアノの音色も響きます。そのボーカルとピアノだけの部分はほんの10秒ほど。しかしその冒頭だけで、メランコリーを多く含んだメロディの「想花」という楽曲の世界を描きだします。
それに続くのは、ギター、ドラム、ベースなどに加えて、ストリングスの厚い響き。1番のAメロでは、シンプルな伴奏のパートに、シンセサイザー然とした音がアクセントとして加えられます。2番のAメロでは、そこにさらに指を鳴らす音が加えられる趣向も。そして、Bメロからサビへの流れは、ストリングスとボーカルが、まるでともに昇りつめていくかのようです。
生の音を基本としながらも、前述のシンセサイザーに加えて、小さな音でギターも鳴っており、サウンドは一筋縄ではいきません。しかし、全体として甘くメランコリックな味わいがあり、それが洗練を強く印象づけます。
作詞作曲編曲は、「長沢知亜紀 / 深谷天佑 / U-KIRIN / 永野小織」という4人の連名によるクレジット。共作あるいはコライトによって生みだされた洗練であるとも言えるかもしれません。
本楽曲はラブソングかと思いきや、MVでは父親と娘、母親と息子の姿も描いていきます。そして、別れていく男女の姿も。「想花」というタイトルには、「花が咲き、舞い散っても、大地に還った種がまた季節が巡れば咲き続けるように、いつもいつまでも大切な人の幸せを想っていこうというメッセージが込められている」と公式サイトに書かれていますが、そうした世界観が映像でも表現されています。