EXILE AKIRA、巨匠・長濱治との撮影は「格闘だった」 写真集『EXISTENCE 実存』に自信
EXILE、EXILE TRIBEのリーダーとしてグループを牽引するEXILE AKIRAが、写真家・長濱治とスペシャルコラボレーションした最新写真集『EXISTENCE 実存』(株式会社blueprint)の発売を記念して、12月22日に代官山T-SITEにて刊行記念会見を行った。
『EXISTENCE 実存』は、表現者として成熟したEXILE AKIRAを、『HELL'S ANGELS 地獄の天使』や『MY BLUES ROAD』などの写真集や、高倉健、松田優作、山下達郎、矢沢永吉、北野武など重鎮の肖像で知られる巨匠・長濱治氏が、モノクロームの力強いタッチで捉えた骨太な写真集。AKIRAはかねてより長濱治氏の作品を敬愛しており、氏もまたAKIRAの表現者としての姿勢を高く評していたため、今回のスペシャルコラボレーションが実現した。
登壇したAKIRAは、今回の写真集のタイトル「EXISTENCE 実存」の由来について「長濱さんから『7000枚のカットからの選定は視覚/感覚の格闘。タフでなければいけない』とのメールをいただいた。打ち合わせや撮影が進む中で、自然と『実存』というキーワードが出てきて、これ以外にないと決めた」と明かした。また、撮影を長濱氏に依頼した理由について、「人生の折り返し地点を迎えるにあたって、将来の自分にとってタイムカプセルに入れる宝物となる作品を作りたいという想いがあった。僕自身が長濱さんの大ファンで、長濱さんに撮っていただけないのであれば、写真集を出す意味はないという意気込みがあった」と語った。
長濱氏はそんなAKIRAの依頼を受けて、「砂浜のひとすくいの砂一粒、それがたまたま僕だった。この歳になって今をときめくAKIRAさんから依頼があるのは大変光栄なこと。バトルをするような気持ちで、大いに受けて立とうと思った」と、その感想を明かす。また、表現者としてのAKIRAの姿勢について「人間は生まれた時からふたつ持っているものがある。ひとつは『おぎゃあ』と泣く“歌”、もうひとつは手足をバタバタと動かす“ダンス”。AKIRAさんはおそらく今日までそれを引きずっていて、ストリートダンスにたどり着いたのだと思う。そして、サブカルチャーであるストリートダンスを本物のカルチャーにしようと、その完成を目指しているのではないか」と評した。
今回の写真集がほぼモノクロ写真で、アート作品の趣を感じさせる仕上がりとなったことについて、AKIRAは「感無量。僕のことを知らない人が見ても『いったい誰なんだ、こいつは?』と注目させるようなエネルギーがある。僕の実存に、長濱さん自身のエネルギーも投影された作品になっている」と語り、長濱氏は「モノクロ写真は見る側の想像力を掻き立てる余白の部分がある。その意味で、写真ではあるが読み物。僕自身はアートをやろうと思っていないけれど、鑑賞者がその余白の中にアートを見出すかもしれない。見る側の判断に委ねるのが楽しい」と語った。