Travis Japan、デビュー曲がバイラルチャート好調 緩急自在なボーカルを発揮したパーティーチューンに
「JUST DANCE!」は、最初の「いくぞ!」「さわげ!」という掛け声に日本語が登場する以外は、全編英詞のパーティーチューン。まず、イントロの少しシティポップを彷彿とさせるメロウなアナログシンセが強烈なフックになっている。歌に入る前にフックを持ってくることで、リスナーは彼らの歌い出しから楽曲に注目することができる。その後に、イントロのシンセと同様のメロディラインを全員で力強く歌うサビの始まりは、すぐにそれぞれのスキルを生かしたキレキレのラップへと展開する。後半で見せる、ファルセットも使ったボーカルアプローチには、今のトレンドをしっかり体感しているリズム感が垣間見える。
憂いがありドメスティックさも感じるサビメロ、ラップ、間奏、バックサウンドのリズムパターンやホーン、スクラッチのようなブレイクと、メリハリが魅力の楽曲だが、注目してほしいのは、各メンバーのボーカルアプローチの緩急である。ラップでも、例えばリズムを刻むパートでは、母音をほぼ発音せず、発してもすぐ次の単語に移行するスタイル。中盤以降では、母音を長めに出していたり、一瞬のトーンの中でしゃくりを見せてグルーヴ感を出すなどのスキルも見せる。メインパート以外の他のメンバーが一斉に掛け声を発したり、同じメロディを追いかけるような掛け合いもあるが、驚くのは、メンバーの楽曲に対する解釈が一致していることだ。ゆえに、ノリの異なるブロックが交互に配置されたようになっている楽曲でも、楽曲全体のグルーヴが失われず、極上のパーティーチューンとして響いてくる。
11月26日には、全国ツアー『Travis Japan Debut Concert 2023 THE SHOW~ただいま、おかえり~』の開催が発表となった。2023年1月から3月にかけて全23公演を予定しているこのツアーで、Travis Japanが“母国”に最初の錦を飾る。
※1:https://charts.spotify.com/charts/view/viral-jp-daily/2022-11-23