内田雄馬、アーティストデビュー5年の軌跡が凝縮された初の武道館公演 客席と一体になって楽しむライブに

内田雄馬、初の武道館公演レポ

 11月12日、13日に内田雄馬にとって初となる武道館公演『YUMA UCHIDA LIVE 2022 Gratz! / your world, our world』が開催された。本稿では、その1日目公演『Gratz!』の様子をレポートする。

 カラフルなオープニング映像を経て始まった本公演。内田が登場するなり「今日はみんなでひとつになりましょう!」と呼びかけると、バンドによる演奏にのせ、ダンサーとともに「SHAKE!SHAKE!SHAKE!」を披露。銀のジャケットを羽織り存在感を放つ内田の伸びやかな歌声は、カラフルなステージも相まって華やかだ。「Before Dawn」に続くと、踊りながら繰り出される太くパワフルな歌声に歪んだギターの音色が混ざり、力強いステージを展開。落ちサビでの柔らかい歌声もオーディエンスを惹きつける。「楽しむ準備できてますか!」と呼びかけると、ヘヴィなリズム隊が率いる「DNA」へ。ダンスチューンの「VIBES」を張りのある歌声で披露すると、「Relax」ではバンドメンバーと目を合わせながらにぎやかな印象で会場を盛り上げていく。雄々しさのある歌声がバンドサウンドと混ざり合い、華々しくも内田の力強い一面の垣間見えるステージを作り上げた。

 この日のステージは、幅広い楽曲と内田の自在な歌声に加え、バンドやダンサーの有無を切り替えながら、変幻自在なステージで楽しませていた。バンドセッションによる「BE MY BABY」を挟むと、銀のジャケットからカジュアルなニットに着替えた内田は「Looook UP!!!」、「Angel」と続けて披露。衣装が変わったこともあり、ショーのような序盤とは打って変わって、柔らかく歌い上げる様子は優しい雰囲気を醸す。ダンサーとともに和やかなトークを繰り広げながら時折笑いを誘う。そんな緩いMCから「equal」に続いたあとのダンサーパートでは、「Loser」のトラックに乗せて4人のダンサーがソロやペアでダンスを繰り広げる。クールかつ熱情的な音色とダンスで、ぐっと会場の空気を引き締めた。

 低くふくよかな歌声に、時折ミックスボイスの柔らかい発声を交えて魅了した「ERROR」では大人の雰囲気を作り上げ、「Can you keep a secret?」では透明感のある歌声とともに甘い笑みを浮かべてロマンチックに歌いあげた内田。キーボードの音色とともに「Good mood」を歌唱すると落ち着いた雰囲気に拍車がかかり、会場をしっとりと包み込んだ。彼のハスキーで低い歌声は、激しいバンドサウンドに混ざればワイルドな存在感を放ち、しっとりとしたミドルパートになると落ち着いた魅力を醸していた。

 再びバンドを呼び込むと、グッズのペンライトに触れ「8色展開なんですけど、2色くらいしか使われてないでしょ……(笑)。次『Speechless』やるんですけど……」と話し、突然次の曲を明かしてしまった事に会場からも笑いが漏れる。そんなくだりののちフロアが緑に染まった「Speechless」では爽やかな歌声を響かせ、会場を白のサイリウムで染めた「Shower」でもパワフルかつ高らかな歌声を披露した。

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