日向坂46 高本彩花＆東村芽依

2022.11.03 12:00

日向坂46 高本彩花＆東村芽依、堂々と開く第2章の扉　齊藤京子の“垢抜けた魅力”＆四期生との初対面エピソードも

文・取材＝西廣智一、写真＝梁瀬玉実、動画＝米沢麗子

　日向坂46の8thシングル『月と星が踊るMidnight』が10月26日に発売された。齊藤京子が初のセンターを務めた表題曲は、クールな疾走感と力強いメッセージが合わさっており、すでに全国ツアーでも披露されている話題の1曲だ。カップリングには、ユニット曲「その他大勢タイプ」「10秒天使」や、歌謡曲へのオマージュが光る齊藤のソロ曲「孤独な瞬間」、おひさま（ファンの総称）との新たな絆の1曲「HEY! OHISAMA!」、夏を感じさせるロックナンバー「一生一度の夏」、加入したばかりの四期生12名による楽曲「ブルーベリー＆ラズベリー」が収録されている。東京ドーム公演の成功、メンバーの卒業、そしてフレッシュな四期生の加入を経て、第2章への扉を開いている日向坂46。そんなグループの現状や今後に向けた想いなどを、高本彩花＆東村芽依の“あゃめぃちゃん”コンビに語ってもらった。仲睦まじい2人ならではのコメント動画もお見逃しなく。（編集部）【インタビュー最後にプレゼント情報あり】

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「（四期生との対面は）感動して涙が出ちゃいました」（東村）

ーー9月10日から始まった1年ぶりの全国ツアー『Happy Smile Tour 2022』も残すところ東京での2公演のみですが、ここまで終えた手応えはいかがですか？

高本彩花（以下、高本）：去年のツアー『全国おひさま化計画 2021』は本数がたくさん（全13公演）でしたが、今回は8公演と数が限られていることもあって、おひさまと会える喜びを1回1回より強く感じているところです。特に今回はアリーナを囲むような外周があって、そこでおひさまの目の前で踊る機会もあるので、かなり近くに感じられています。

東村芽依（以下、東村）：今回はセットリストの構成がこれまでとは大きく違っていて。いつもはハッピーな曲から始まるんですけど、今回はちょっとダークな感じの演出もあって、かなり新鮮です。

高本：今までにないオープニングですし、また新たな日向坂が見せられていると思います。そういった意味でも、新たな成長が求められるツアーなのかな。

ーー特に今年は3月に東京ドームでの『3周年記念MEMORIAL LIVE ～3回目のひな誕祭～ in 東京ドーム』、7月には富士急ハイランド・コニファーフォレストでの『W-KEYAKI FES. 2022』と大規模会場でのライブが続いていましたが、このツアーでは特にどんなことを心がけて臨んでいますか？

東村：私はおひさまの近くまで行くときは、必ず自分のうちわとかタオルをたくさん見つけるようにしていて。それはツアー中の大きな目標です。

高本：特に今回はクールな始まり方をするので、いつものハッピー全開なオープニングと比べると若干ロースタートで、中盤からギアを上げていく感じなので、その気持ちの作り方が難しくて。ライブが始まる前はメンバー同士で背中を「パン！」と叩き合って気合いを入れているんですけど、それをやったとしてもオープニングではスンとしてしまう。テンションを上げ過ぎちゃうとそれを少し調節し直さなくちゃいけないので、その匙加減は特に意識しています。

ーーなるほど。9月下旬にはいよいよ四期生12人も発表されました。もうお会いしたんですよね？

高本：はい、1回挨拶をしました（※取材日時点）。

東村：そのあとはちょっとすれ違ったりとかで、全然話したりはできていなくて。

高本：今までは、もちろんひらがな（けやき坂46）を好きで入ってきた子もいましたけど、どちらかというと乃木坂46さんや欅坂46さんに憧れてアイドルを目指した子が多かったと思うんです。でも今回は、日向坂のことをちゃんと好きでアイドルになってくれたのかなという子がすごく多くて。

東村：みんな泣きながら、ひとりずつ挨拶してくれたんですけど、本当に日向坂のことが大好きなのが伝わってきて。それこそ「つらいときも日向坂を聴いて頑張っていました」とか言ってもらえると、私も感動して涙が出ちゃいました。

高本：もちろん二期生も三期生も憧れの気持ちを持ってくれていたと思うんですけど、四期生の子たちからは「遠い存在にやっと会えて嬉しい」みたいな感じが強く伝わってきたんです。

ーー思えば、日向坂46に改名してから初めての新メンバーオーディションでしたものね。

高本：確かに。憧れられるような存在に私たちがなれているんだと思い知るというか、そういうことを実感する機会がこれまでまったくなかったので。それこそ、同世代の女の子たちに「キャーッ！」みたいに言ってもらえるなんて……（東村を見て）どうしたの？

東村：思い出したら胸がいっぱいになってきた……（思わず涙を流す）。

高本：ふふふ。そんな存在に私たちなれていたことがすごく嬉しかったですし、思い出して泣いちゃうくらい感動的な瞬間でした。「明日は先輩たちに初めて会うから」と、思いを伝えるために、みんなが必死に考えてきてくれた言葉がすごく刺さりましたね。

ーーそういうメンバーが加わることは、グループにとっても大きな強みになりそうですね。

高本：合流したときにどんなパフォーマンスになるのか、まだ全然予想がつかないですけど、四期生曲のMV（「ブルーベリー＆ラズベリー」）を観たらかなり完成度が高そうなので、一緒に活動する未来はすぐ近くなんだろうなと考えると今から楽しみです。

東村：早く仲良くなりたいですね。

日向坂46『月と星が踊るMidnight』

同期から見た“センター齊藤京子”の存在感

ーーここからはニューシングル『月と星が踊るMidnight』について聞いていきます。表題曲はすでに全国ツアーでも披露されていますが、キラキラしたサウンドと聴き手を強く鼓舞するメッセージが印象的で、従来の日向坂46らしさと新しい要素が混在する1曲に仕上がりましたね。最初に聴いたときは率直にどう思いましたか？

高本：最初は、大所帯の生バンドで演奏したらすごく素敵な曲になるんじゃないかなと思いました。よく『うたコン』（NHK総合）さんに出演させていただくときに、生バンドの方々に演奏してもらってパフォーマンスしているんですが、その光景をイメージしたんです。しかも、歌詞にも共感できるポイントがたくさんあって、聴いた人の背中を強く押せるすごく素敵な曲だなと思いました。

東村：私は今回、可愛らしい曲が来るのかなと勝手に想像していたので、最初に「月と星が踊るMidnight」を聴いたときは思っていた以上に壮大な曲だなと思いました。

高本：センターの齊藤京子にピッタリな曲ですよね。

東村：京子のソロから始まるからこの曲は彼女にピッタリだと思います。

ーー本当にそう思いました。おふたりにはこの曲での「センター齊藤京子」さんはどう映りますか？

東村：歌もダンスも本当にカッコいい。

高本：うん。以前と比べて全部パワーアップしていて。歌とダンスはもちろんなんですけど、それ以上に……垢抜けた（笑）。カメラにアップで京子の顔が映ると、いつもそのパワーや美しさに圧倒されるんです。最近もいろんな音楽番組で披露しているんですが、その都度京子の存在感に惹きつけられますし、きっと番組を観た皆さんにもそう思ってもらえるはず。目がキラキラ、ウルウルしていて、そこも含めて可愛いです！

ーーなるほど。では、この曲をパフォーマンスする際に心がけていること、ここに注目してほしいというポイントはどういったところですか？

高本：この曲を通して、私たちは“憂いの仮面”をつけてパフォーマンスしている設定なんです。京子が最初に仮面のポーズをするんですが、それが“憂いの仮面”。曲が進むにつれてその仮面を取り払って、自分の殻を破って最後にみんなが希望に満ちた表情をするので、そういう全体の流れや一人ひとりの表情の変化にも注目してほしいです。

東村：あと、この曲のMVではつながりをテーマにしていて。みんなで手をつないだりする場面も含まれているので、そういうちょっとした場面も意識して観てもらいたいです。

ーーそのMVですが、色味が独特で美しい映像作品に仕上がりましたね。

高本：そうなんです。こういう大自然の中でMVを撮るって、実はこれまで日向坂ではあまりやったことがなかったんです。特にここ最近はCGで壮大な世界を作ることが続いていたので、こういうロケも本当に久しぶりで。自然の中だから天気が不安定で、雨で撮影がうまくできないときもあったんです。それこそ撮影場所も普段なら水の中に沈んでいるダムの底なので、このタイミングだからこそ撮影できたりとか、一つひとつが思い出に残っています。

ーー終盤の照明が吊るされた場面でのダンスシーンはスタジオでの撮影なんですか？

高本：あれも野外で、採石場なんですよ。後ろに石が山みたいに積んであるんですけど、クレーンで上から大きな照明を吊るしてもらって。

東村：だから、強い風が吹くとめっちゃ揺れるんです。スタッフの人たちが揺れを収めようといろいろ対応していて、大変そうでした。

高本：なので今回はオールロケでした。ドローンで上空からも撮ってもらったり、本当に映像が綺麗ですよね。