IVE、THE RAMPAGE、UNISON SQUARE GARDEN、藍井エイル、原 由子……10月19日リリースの新譜5作をレビュー

 毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は10月19日リリースのIVE『ELEVEN -Japanese ver.-』、THE RAMPAGE from EXILE TRIBE『ツナゲキズナ』、UNISON SQUARE GARDEN『カオスが極まる』、藍井エイル『心臓』、原 由子『婦人の肖像 (Portrait of a Lady)』の5作品をピックアップした。(編集部)

IVE『ELEVEN -Japanese ver.-』

 2021年末にデビューした直後から、韓国国内はもちろん、世界中の音楽チャートを超高速で席巻し続けている6人組(韓国人5人、日本人1人)ガールズグループ、IVE。“I HAVE=IVE”を意味するグループ名、「私、そして私たちが持っているものを堂々と見せる」をコンセプトに掲げた彼女たちの日本デビュー曲は、MVが1億6000万回再生を超えている「ELEVEN」のJapanese ver.。エキゾチックかつバウンシーなビート、しなやかで力強い身体性を感じさせるボーカル&ラップ、完璧に自立した女性像をイメージさせるパフォーマンスなど、K-POPの新たな潮流を強く感じさせるダンスチューンだ。〈こっから先はカラフルな暗示〉に象徴される、原曲のフロウをしっかりと活かした日本語のリリックも秀逸。(森)

VE 'ELEVEN -Japanese ver.-'Music Video

THE RAMPAGE from EXILE TRIBE『ツナゲキズナ』

 現在、4thアルバム『RAY OF LIGHT』を携えた全国アリーナツアーを開催中のTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEからニューシングル『ツナゲキズナ』が到着。『2022世界バレー』TBS公式テーマソングとして制作された表題曲「ツナゲキズナ」は、スリリングなスピード感に貫かれたトラック、滑らかさと力強さを共存させた旋律とともに〈新しい時代を作れ/想いがかみ合うシナジー〉というポジティブなラインを高らかに響かせるアッパーチューン。停滞や葛藤を打ち破るようなボーカルも気持ちいい。カップリングにはドープかつダイナミックなヒップホップ「STRAIGHT UP」を収録。タイトル曲とはまったくタイプが違う楽曲だが、ふり幅の広さ、ジャンルレスなスタンスもまた、このグループの武器だろう。(森)

THE RAMPAGE / ツナゲキズナ (MUSIC VIDEO)

UNISON SQUARE GARDEN『カオスが極まる』

 アニメ『ブルーロック』(テレビ朝日系)のオープニング主題歌に起用されている表題曲「カオスが極まる」は、目まぐるしく変化し続けるビートにのせて果敢にエッジを攻め込んでいく攻撃的なロックナンバー。全く予測できないスリリングな展開が、文字通りカオスなロック体験をもたらしてくれる。特に、〈画すべき一線を越えろ 楽園は近い〉という合図と共に突入するラストの狂騒感は本当に凄まじい。一方、CDにのみ収録されるカップリング曲「放課後マリアージュ」は、斎藤宏介(Vo/Gt)の凛とした歌心が光るカラフルなポップナンバーとなっている。青春の輝きを讃える言葉が全編に散りばめられていて、その中でも特に〈この一分一秒は誰にも譲れないんだから/不真面目とかで片づけないで もう18時〉という渾身のパンチラインに痺れる。本作に収録されている2曲は、その両方がUNISON SQUARE GARDENの真髄であり、こうしたロックサイドとポップサイドの大胆な振れ幅こそが、このバンドが誇る唯一無二の武器だ。この鮮やかなコントラストを、ぜひCDシングルを通して味わってほしい。(松本)

UNISON SQUARE GARDEN「カオスが極まる」ティザー映像

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