玉屋2060%(Wienners)、バンドマンとしてのアイドルソングとの関わり方 でんぱ組.incら楽曲提供を通して得たもの

玉屋2060%、アイドルソングとの関わり方

踊りって超カッコいいなって思います

――曲作りのスキル以外にもバンド活動に還元されるものがある、と。それこそでんぱ組.incとWiennersの対バンも開催されていたように、バンドとアイドルががっつり融合しているのを観られる貴重な場もあります。

玉屋:自慢じゃないですけど、アイドルとバンドっていう組み合わせのはしりって絶対自分たちだと思うんですよ。でんぱ組.incと初めてツーマンをやったのが2013年、今はなき下北沢GARDENで、でんぱ組.incとツーマンをやったんです。アイドルとバンドのツーマンって本当に見たことなかったから、始まるまでどうなるか分からなかったし、アイドルに負けたらどうしようと思って。それはもちろんアイドルを下に見ているわけはなくて、ライブハウスというところで、ロックバンド、パンクバンドが負けたらどうしようみたいな。でも蓋を開けてみたら、サイリウムを振ってる人の上にダイバーが舞っていて、その後ろでヲタ芸を打ってる人がいて、みたいな光景で、「ここが時代の最先端だ」って本当にそのとき思ったんです。あれは本当に忘れられない光景でしたね。

――ライブで言うと、玉屋さんの作るアイドルの楽曲はライブの定番曲になることも多いです。アイドルの場合、ライブだとダンスを取り入れたパフォーマンスになることが多いと思うんですが、自分の作った曲にダンスがつくということをどう感じていますか?

玉屋:踊りって超カッコいいなって思いますね。Wiennersにもいつかダンサーを入れたいんですよ。僕らは楽器持って演奏するのが格好いいと思ってるからそうやってるけど、やっぱり歌って踊るとそれだけで曲の色が広がるし、曲にはまった振り付けが入ったときはめっちゃカッコいい、すごいなって思います。

――玉屋さんの曲は、アイドルファンからの反応もいいですよね。

玉屋:出すからには絶対に喜んでもらえる曲がやりたいし、はずれを作れないのでプレッシャーはすごく大きいですけど、でも賛否の賛の声が自分には多く届いているので嬉しいです。あと、ファンから「うちのグループに最高の曲を作ってくれてありがとうございます」みたいな言い方をされるので、それだけアイドルって愛されてるんだなって思いますね。「良い曲を聴けて最高です」とかじゃなくて、「ありがとうございます」。その言葉ってなかなか出てこないなって思って。「こちらこそ」っていう感じです。それで喜んでくれるのは最高の誉め言葉だし、アイドルも愛されてるグループなんだな、よかったなって、親心じゃないですけど、すごく思いますね。

――今では、アイドルの新曲の制作に玉屋さんが携わっていることが告知されると「あの玉屋さん!」みたいなリアクションも多いですよね。

玉屋:ありがたいことですね。そんな風になるなんて本当に思っていなかった。ただひとつ思うのは、玉屋=作家だって思ってる人も多いんですよ。バンドもやってるよっていうのはすごく言いたい。Twitterを始めた理由がそれなんです。SNSはどっちかというと苦手なタイプなのでやりたくなかったんですけど、やるしかないなって。Twitterをやって、玉屋2060%(Wienners)って書けばみんな分かってくれるだろうなと思って始めたんですけど、それでも未だに「玉屋ってバンドやってたの?」と言われることがあるので、バンドに辿り着いてくれたら嬉しいですね。

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