SixTONES、「PARTY PEOPLE」は“らしさ”詰まった最高の夏ソングに 過去曲からも感じるアッパーチューンとの相性の良さ

 8月5日にSixTONESの新曲「PARTY PEOPLE」MVがYouTubeで公開された。曲のタイトルといい、MVが醸し出す雰囲気といい、いかにもテンションのアガる楽曲、いわゆるアッパーチューンだ。SixTONESと言えば、これまでもさまざまなタイプの楽曲をリリースしてきたが、この「PARTY PEOPLE」は今までの彼らにありそうでなかった、ポップでキャッチーな夏の楽曲と言える。

SixTONES – PARTY PEOPLE

 夏の温度を思わせる色彩の中、リラックス感のあるビジュアルの6人が、一緒に手拍子をしたくなるリズムと、キャッチーなメロディーラインに乗せて、思わず真似したくなるようなダンスを踊る。言葉にしただけで楽しそうな光景が繰り広げられている、この夏ヘビーローテーション必至のMVに仕上がっている。森本慎太郎なんてそのまま海岸で騒いでいそうだし、田中樹はビールを片手に気さくに話しかけてきそうだ。そんな6人の楽しそうでナチュラルな姿もまた、このMVの魅力だ。

 これまでSixTONESには、いわゆる夏ソングを歌うイメージがあまりなかったが、初めてこのMVを観たとき「やっぱりSixTONESと夏は似合う」とつい思ってしまった。いや、元々6人が集まってワイワイはしゃいでいる姿には、むしろ夏がよく似合う。ジェシーの明るい笑顔も相まって、カラッとした明るさに満ちている。SixTONESのパブリックイメージとしては、どちらかというとアーティスティックな印象が先行している。そう考えるとこれだけ夏らしい楽曲は、SixTONESにとって意外性を伴っているようにも思える。ただ、考えれば考えるほど、SixTONESに夏ソングが似合わないわけがないのだ。

 SixTONESのアッパーチューンというと、「Special Order」や「RAM-PAM-PAM」のように、超攻撃的なサウンドと、そのサウンドに負けないパンチの効いたパフォーマンスのイメージが強かった。また、今年1月に発売されたアルバム『CITY』の中にも、「Fast Lane」「Odds」「WHIP THAT」のようなアッパーチューンに分類される楽曲がいくつかあるが、これらはより都会的でお洒落な印象を抱かせた。今回の「PARTY PEOPLE」はそれらに比べると開放感があり、MVで6人が大勢のダンサーと踊っているように、ファンも巻き込んで、みんなで夏を楽しむような享楽的な雰囲気に満ち溢れている。しかし、それが決して凡庸に感じないのは、SixTONESの6人が持つ魅力的な声と力がなせる技だと考える。

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