ENHYPEN、Stray Kids、ATEEZ……ポストBTSをマーケティング的見地から予測する

第3極からのブレイクを目指すATEEZ

ATEEZ(에이티즈) - ‘Guerrilla’ Official MV

 BTSが三大事務所以外から登場したように、ポストBTSも三大事務所以外から誕生する可能性も考察したい。

 デビュー前からメンバー全員がサバイバルオーディション番組に出演し、練習生時代から一定のファンをつけていた彼らは、デビュータイミングからすでに世界を意識して結成され、いきなりワールドツアーを敢行。北米5都市ヨーロッパ10都市の海外公演が全席完売を記録するなど、世界での活躍が先行し、その話題が逆輸入する形での期待感を煽ることに成功している。

 そんな華々しいワールドワイドデビューを飾ったATEEZも新型コロナウィルス拡大の影響で二度目のワールドツアー及び同ツアーの日本初公演も延期及び中止となる。しかし、そこを逆手に無料オンラインライブや無観客ライブの生中継などSNSを駆使しながら世界中のファンとのつながりを継続し、むしろ会えない時間が期待の熟成につながり、米ビルボードチャート「Billboard 200」に初ランクイン。ワールドツアー再開とともに各地全席完売記録を更新。日本初公演である、ぴあアリーナ3Daysも大盛況のうちに幕を閉じ、コロナ禍で活動がままならない逆境そのものをストーリーの一部に取り込み、さらなるブレイクへ状況を加速させている。

 今後も、熾烈な闘いが予想されるポストBTSレース。各アーティスト陣営が、BTSのモデルケースをふまえつつ、音楽性はもちろん、本人たちのキャラクターの魅力を様々なメディア展開を駆使しながら、どう新たなプラスアルファを加えて差別化を図っていくか、要注目である。

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