能條愛未、初の写真集『カーテンコール』インタビュー一部公開 乃木坂46にいた時の私~芝居好きの少女が舞台に立つまで
元乃木坂46 能條愛未の初の写真集『カーテンコール』が、本日6月30日に株式会社blueprintより発売された。
グループ在籍時は1期生として活動し、2018年12月に卒業した能條愛未。その後、女優として舞台を中心に活動している。今回の写真集は、全編が沖縄ロケ。晴天に恵まれた沖縄の海、自然などを舞台に様々な衣装やメイク、表情の能條愛未が一冊にまとめられている。写真は熊谷直子氏が担当。着替えや入浴シーンなどプライベートなひとときを惜しむことなく披露し、あたかも2人で旅行を楽しんでいるかのような、素の能條愛未が感じられ、自身初となるセクシーカットも収録した挑戦的なものとなっている。
写真集に収録する約1万字に及ぶロングインタビューでは、沖縄ロケの思い出はもちろん、乃木坂46在籍時の話や俳優としての自覚と葛藤、現在のキャリアに繋がる生い立ちなどが語られており、今回『カーテンコール』の発売を記念して、インタビューの一部を公開する。
能條愛未『カーテンコール』インタビューより
ーー今回は1冊すべてを能條さん一人で表現することになります。
これだけ長く活動しているのに、写真を撮られることに全然慣れてなくて。今までも、撮ってもらった写真を見返すと、なんでこんなぎこちない顔してるんだって思うことが多かったんです。今回も、ここは格好つけたいなとかクールに決めたいなっていう場面でも、撮られながら内心「これ、決まってんのかな私? 大丈夫かなあ?」みたいな(笑)。せっかくの写真集だし、ちゃんといいものにしたいと思いながら撮影に臨んではいましたけど、なんだか新人みたいな気持ちというか、スタート地点に立ったような気分になっていました。
――普段、舞台などではライブの場で表現されています。写真では被写体として静止画の中での表現ですが、その二つは違うものですか?
違いますね。舞台に出ている時は、自分がどう見えているかはさほど気にしたことがないんです。その時に自分の中にわいた気持ちで演じているだけなので。でも、写真って、自分がどう見えるかを考えるしかないから、顔も表情もポーズも、すべてが全然違いすぎて。
――舞台では明確に自分以外の人物を演じていますが、今回の撮影では何かを演じてみせようという意識はあったのでしょうか?
撮影の時は、素の自分自身でした。寝起きのシーンの撮影は、本当にほぼすっぴんだったんですよ。うわー、さらけだしてるなあっていう感じがあって。もちろん、「すっぴんの撮影は大丈夫ですか」と事前に確認があって、「大丈夫」とは答えたものの、本当に大丈夫かなあみたいな(笑)。すっぴんの状態で、スタッフさんに囲まれて撮影してるのが、すごく慣れなくて。裸を見られてる気分みたいな(笑)、わかりますか?
――人前に出る用の自分じゃないのに、という。
そうそう、人前に出る用じゃない自分でここにいるぞ今、みたいな(笑)。でも、なかなかこういう機会もないですし、写真集ってやっぱり自分だけの1冊になるので、何も飾っていない自分も残しておくべきだなと思って、頑張って撮影しました。
――撮影全体を通して、印象に残ったことはありますか?
写真集というと、海で水着を着て太陽の下、キラキラした感じでというイメージがあるじゃないですか。でも私の場合、それよりも夜とか夕焼けみたいな、ちょっと陰がある場所のカットの方が、自分に合ってるのかなと思ったんですよね。
――お芝居においては、能條さんはウェットな役をあてられることが多く、それがご自身に合っているのかもというお話を以前されていました。そのことに通じるのでしょうか?
そうだと思います。乃木坂46にいた時の私というのは、元気で明るくて、楽しくて面白くて……みたいなイメージが強いかもしれないんですけど――なんて言ったらいいんだろうな、あの感じって、実はそんなに私ではないというか。
――乃木坂46在籍時には「バラエティ担当」みたいなイメージで語られたりもしていたけれど、ご自身としてそれが必ずしもしっくりきていたわけではなく。
自分に合っているかどうかは関係なく、何か求められるものがあるなら、もちろん全力で応えたいと思っていましたし、期待は裏切りたくないですし。けれど、それが自分に合っているかどうかはまた別で。その場の空気を壊したくないとか、いろんな気持ちもありましたし。お芝居の配役では、暗い過去を背負いながらも頑張って生きているみたいな役をやることがけっこう多いんですけど、そういう役の方がしっくりくるのは、自分の性格とつながるところがあるからなのかなと思います。今回の撮影も、陰のある状況で撮られたものが印象に残っていますね。