King & Prince、KREVA提供曲「ichiban」で打ち出す新機軸 パワー溢れるダンスと遊び心がポイントに

King & Prince

 6月10日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出演し、SixTONESのステージに続いて同曲を披露したKing & Prince。カメラに背を向け、円陣を組むようにしてスタンバイ。手を握ったりタッチしたり、笑顔を浮かべながら余裕すら感じられた。ジャージやパーカーなどのストリートテイストのラフな衣装をまとい、これまでの彼らの印象をがらりと変えての登場だった。

 5人がギュッと寄ったMVとは異なり、スタジオを大きく使って前後左右、V字を形成するなどめまぐるしくフォーメーションを変える。Aメロ直前には、左右端を陣取った神宮寺、髙橋がくるりと回転。中央には平野。永瀬と岸が広げた腕を振り払って、〈時代のニーズとか 誰かの期待通りとか〉と“突破”を意味するかのようにソロパートへ。一瞬メンバー全員が滑らかな動きを見せたかと思えば、髙橋が拳を挙げ〈実際もういいかな〉と続ける。その変則的な動きに目を奪われるのだが、振付と歌詞とがカチッと音がするかのようにハマる心地よさもある。ダンスに歌唱、表情にフォーメーションと、とにかく目も耳もロックオンされるような情報量の多いパフォーマンスを見せた。

 King & Princeのダンススキルを打ち出したとも言える本作。『Made in』というルーツを大切にしたコンセプトに相応しく、日本語の歌詞でダイレクトにメッセージを伝える。MVではサビから衣装をチェンジし、赤いスーツ姿で足元はスニーカーと、彼らの漲る意志が込められているかのよう。

 滑らかな足さばきに予測不能なフォーメーションと、“これぞKing & Prince”という緩急のついたダンスもリリースごとにパワーを増している。磨き上げられたダンス、歌詞に込められた強さ、歌唱時に見せる強さ。またわずかに微笑んだり、眉をくいっと上げたり、ストーリーとリンクした表情が重なることで、“意志あれば道あり”のような、オリジナルスタイルでNo.1を目指すスタンスが感じられる。

 繊細さと激しさという振り幅がありながらも、〈夢見るのなら キミの行く場所は/他じゃないよ ココ〉という一節はなんともKing & Princeらしい世界観だ。

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