ゲスの極み乙女。結成10周年記念展『解体新書』にメンバー来場 川谷絵音私物ギターやちゃんMARI直筆メモ展示に喜び

 ゲスの極み乙女。が、2022年5月に結成10周年を迎えた。2012年、川谷絵音(Vo/Gt)を中心に、休日課長(Ba)、ちゃんMARI(Key)、ほな・いこか(Dr)の4名で結成。程なくしてインディーズシーンで注目を集め、結成からわずか2年でメジャーデビュー、瞬く間に日本のロックシーンには欠かせないバンドに発展した。現在では、メンバーそれぞれがバンドの枠に収まらない活動を展開し、名実ともに“類を見ないバンド”として独自の道を歩んでいる。

ゲスの極み乙女。

 そんなゲスの極み乙女。が、結成10周年記念展『解体新書』を6月3日よりGALLERY X BY PARCOにてスタートした。会場には、メンバーゆかりのアイテム展示から、ここでしか見られないスペシャル映像の上映、ファンには嬉しいフォトスポットや参加型企画といった見どころが目白押し。本記事では、開催の前日にあたる6月2日、実際にメンバーが訪問した様子と共に本記念展をレポートする。

会場入り口

 会場に入ると、まず目に止まるのは来客者用のメッセージボード。ここには思い思いのメッセージが自由に書き込める。そして、その横にあるのが最新のアーティスト写真と同じ衣装に身を包んだ、ほぼ等身大のメンバーの全身パネル。ほな・いこかは「ゲススポット」という説明書きに対して「ここで写真を撮ったら絶対に不幸になるような名前(笑)」と笑っていたが、パネルにはメンバーの直筆サインも書かれているので来場の記念に撮影してほしい。

ゲスの極み乙女。「丸」Best track

 ゲスの極み乙女。は、5月11日に初のベストアルバム『丸』をリリース。あわせて、全25曲におよぶ歴代の名曲を分解し、一つの楽曲として再構築した約35分のマッシュアップトラック「Best track」を発表した。リリース時期も曲調もバラバラな楽曲を一つにまとめるという荒技を実践した「Best track」だが、会場には制作者のちゃんMARIによる直筆のメモとDAWの画面、さらに選曲する際にメンバー間でやりとりしたメッセージ画面が展示。メンバーが「これはめちゃくちゃ面白い」と食いつくのを横目に、ちゃんMARI自身は「めちゃくちゃ恥ずかしい」とこぼしていたが、どこにどの曲が使われているのか、ボーカルや楽器演奏をどのように配置しているのかなど、その複雑な制作過程の一端を垣間見ることができる。ただ、そもそも展示を想定していたメモではないため、よく見ると裏に曲とは関係ない落書きも透けて見えるらしいので、要チェックだ。

 今回の展示の目玉の一つと言えるのが、「ノーマルアタマ」「餅ガール」のMVで実際に使用した川谷絵音所蔵のギター。メンバーもこぞってギターを触っていたが、来場者も実際に演奏することが可能だ。川谷は「僕も好きなアーティストのギターは一度も触ったことがないので、自分で言うのもなんですけど貴重なんじゃないかな」と、デビュー当時使っていた思い入れのある一本になるとのこと。最近はストリートピアノが巷で流行っているが、このギターでゲスの極み乙女。の曲を再現する強者の来場にも期待したい。

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