LE SSERAFIM、バイラルチャート首位に 世界各国が待ち望んだデビューに応える実力
加えて、日本、ブラジル、フィリピン、シンガポール、インドネシア、チリなど計13カ国で、iTunesのトップアルバムチャート1位を記録(※1)。日本では、『FEARLESS』リリース直後にLINE MUSICのリアルタイムチャート3位に入ったのをはじめ、収録曲のすべてがチャートインした。この結果は、世界各国がLE SSERAFIMのデビューを待っていた証拠といっていいだろう。対して、例えばTikTokで「#ルセラフィム踊ってみた」というハッシュタグを検索しても、再生回数は5月下旬現在で3,000回強と想像以上に低い。ここから、彼女たちのパフォーマンスは、歌も含めて、すぐには真似できないハイクオリティなものなのだと考察する。
ハイクオリティなのは、パフォーマンスだけにあらず。楽曲にも注目だ。「FEARLESS」は、フックになる中毒性のあるリズムが特徴。音数の少ないトラックの中をメンバーが歌い紡ぐAメロ、高音でエモーショナルに歌い上げるサビと、コントラストがはっきりした構成が印象的な1曲だが、Aメロではメロディらしいメロディがなく、メンバー個々のリズム感、ニュアンスを含めた豊かな表現力がわかる。ミニアルバムの他の収録曲も、ソウル経由のシティポップスのような味わいがある曲や、メロウでチルな曲で聴かせるファルセットやコーラスワーク、スペーシーなEDMの中で、日本語も含め、独白のように呟くフロアライクな曲など、じつに多彩な楽曲に様々なアプローチでチャレンジしている。
デビュー直後の逆風。しかしながら、この逆風をのりこえ、チャレンジを続けてほしい――そう思わせる「実力」こそ、LE SSERAFIMの最大の魅力だ。
※1:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000115.000045862.html