二宮和也の現実的で清々しい言葉の数々 20年続くラジオ『BAY STORM』で見せる姿勢
二宮のキャラクターはラジオの外にでも垣間見える。4月8日放送の『A-Studio+』(TBS系)にゲスト出演した二宮は、二宮流大先輩との接し方からアイドル論まで披露。MCの藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)が目上の人から好かれる二宮のスタンスに感心した様子を見せると、かねてから親交のある笑福亭鶴瓶は「差別がないのよ。誰やからどうとか、もう昔からやと思う」と、嵐になったからではなく根っからの姿勢だと評した。二宮は「だってさ、考えてみ? 甘えられる時間、少ないんだよ。死んじゃうんだから」「かじれるだけかじっとかないと、スネは(笑)」と続ける。鶴瓶は「アホか!(笑)」とツッコミを入れつつも、「心地いいね、ここまでズバッとしてるから」と唸るように語っていた。
また、YouTubeチャンネル『ジャにのチャンネル』の開設については、後輩と喋る場が欲しいのも理由の一つだったという。そして二宮のアイドル論に質問が及ぶと、「一番良いのは、好きになってくれたり興味を持ってくれた人のお父さんお母さんが、『あ、あの子が幸せだな』と思ってくれるのがアイドルだと思うんです。親が安心する対象でいるっていうのは、自然と大事になっていったと思います」と、心のこもった回答をしていた。
グループでも個人でも、芸能界の先輩、事務所の後輩、そして関わるスタッフ、ファン、そしてファンの家族にまで思いを巡らせる。アイドルが担っているものの大きさに触れたのと同時に、こうした姿勢が国民的アイドルへの道へと繋がっていったのだろうと改めて感じる一幕だった。
アイドルとしてパフォーマンスを披露するだけでなく、時には人生の道標としての役割も果たす。リスナーやファンも、悩みを抱えた時に「こんなときニノだったら何て言うかな?」「ニノだったらどうするだろう?」と、二宮を思い浮かべながら答えを探る人もいるのではないだろうか。
ラジオでは、二宮の言葉に笑ったり、二宮が拾う“なぜ?”“どうして?”の問いに発見があったり、前述のようにリスナーの怒りを鎮めるようにするだけでなく、どこかスカッとさせてくれたり。落ち着いた雰囲気のなか、堅苦しさを感じないゆるりとしたスタイルで、楽しみや学びが得られる時間となっている。アイドルとして、ひとりの大人としてしっかりとした考えを持ち、語ってくれる。二宮のラジオはどこか現実的で清々しくて、いい意味でアイドルのイメージを打ち破る番組ではないだろうか。