堂本剛、松本潤、中島健人、京本大我……ジャニーズメンバーが表現するMr.Children愛 楽曲から受けた影響も

 2020年5月、新型コロナウイルス感染拡大防止を支援する活動“Smile Up!Project”の一環として、ジャニーズ事務所所属アーティストによる期間限定ユニット・Twenty★Twentyの結成が発表された。KinKi Kids、嵐をはじめ、SixTONES、Snow Manまでジャニーズグループ15組、総勢75名が参加した同ユニットは大きな話題に。さらに、Twenty★Twentyによる楽曲「smile」も制作。同楽曲は櫻井和寿(Mr.Children)が手掛けたことでも注目を集め、聴く者、それを届ける者の心に刺さるチャリティソングが誕生した。

 Twenty★Twentyは一つの大きな具体例にもなるが、ジャニーズ内には櫻井和寿、ひいてはMr.Childrenへ深い愛情を抱いている者が数多くいる。それはドラマや映画における主演/主題歌の関係はもちろん、ジャニーズにおけるクリエイティビティにも影響をもたらしているように思う。

 Mr.Childrenファンにも有名なところでは、KinKi Kidsの堂本剛が挙げられる。「抱きしめたい」「しるし」など、過去に幾度となく曲をカバーしてきたほか、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)での共演や実際にライブへ足を運んだりと直接の交流もある。堂本剛のソロワークはジャニーズ内においても独自のカラーを纏っているが、ソロ活動初期の楽曲にはMr.Children、ASKA、吉田拓郎らの影響を感じとることができる。今ではファンクやR&Bに傾倒した音楽性だが、ソングライターとしての芽生えは、そうしたメロディや歌詞が印象的なアーティストを深く聴き込んできたからこそのものと言えるだろう。

 クリエイティブ面で言えば、嵐の松本潤も少なからずMr.Childrenからの影響を受けているように思う。一時期、松本はドラマなど作品に入る前に「Tomorrow never knows」を聴いていたそうで、その他にもライブを観た上で「365日」での演出が感動的だったことも口にしていた。嵐のライブ演出を手がける松本だけに、Mr.Childrenのようなロックバンドが作り上げるステージからも何かしら刺激を受けているに違いない。

 嵐では櫻井翔もグループ活動休止前に『news zero』(日本テレビ系)内にて桜井和寿と対談していた。この対談では桜井和寿が「(嵐の活動休止まで)あと1カ月とちょっと、どういう心境です?」と櫻井翔へ質問する場面も。櫻井翔は、「なんでもない日常が急に輝いたりっていうのはしますね。今まで普通だったけど横でメンバーが爆笑している、こんな時間すてきだなと思っちゃうというか」と、その時の心境を素直に語っていた。それを受け桜井和寿も、「長年いる5人だから4人だからじゃないと出せないものってきっとあるんだと思うし、それはとっても得がたいもの、素晴らしいものだと僕は思いますけどね」と述べた。嵐とMr.Children、アイドルとロックバンドでそれぞれトップランナーとして走り続けてきたからこそ通じ合えたこの対談は、現在個々で活躍する嵐メンバーが、今も変わらずグループの1人で在り続けていることにも繋がっているように感じた。

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