RAISE A SUILEN 紡木吏佐&夏芽、Fear, and Loathing in Las Vegasから得た新たな武器 『バンドリ!』の枠を超えた挑戦

RAS 紡木吏佐&夏芽インタビュー

マジで“OVERKILL”しにかかります!(夏芽)

【公式】RAISE A SUILEN「Light a fire」MV (フルサイズ ver.) 

ーーそして、もうひとつの「Repaint」は“これぞベガス”節炸裂の1曲。演奏もかなり起伏に富んでいて、歌詞もすべて英詞。紡木さんのラップパートも多くフィーチャーされています。

紡木:実は、仮歌をMinamiさんご自身が入れてくださったもので、レコーディングのディレクションも直接Minamiさんがしてくださったんです。Minamiさんによるロック調のカッコいい仮歌を聴き込んでレコーディングに臨んだので、いつもとちょっと雰囲気が違うと思うんですよ。いつものチュチュ節全開な感じとは違い、今回は上よりも下に響くラップに仕上がっているんじゃないかな。それもまたベガスさんからいただいた良い影響だと思います。

夏芽:ドラムに関しては、私は曲を覚える際に一度自分で譜面を起こすんですけど、そのときにいつもドラム単体の音源をいただいていて。今回の「Repaint」はたぶんTomonoriさんが叩いた音源だと思うんですけど、それを聴いてできるだけ忠実に覚えつつ、「私が叩くなら」みたいなところでちょっと変えたり足したり、というのはしています。とにかく速さと手数が特徴的なので、何度も叩き込んで体に馴染ませました。

ーー面白いのが、ベガスらしい曲なのにライブや音源で聴くとしっかりRASの曲になっていることなんです。

夏芽:それはうれしいですね。

紡木:きっとベガスさんもいろいろ試行錯誤して作ってくださったと思うんです。確か、RASのライブも観に来てくださったんですよね?

夏芽:Zeppツアーのときに、Soさんが観に来てくださって。

紡木:そうやって、事前にチェックしてくださったことで、RASに寄せてくださっているんだけど、しっかりベガスさん節も入っていて。初めてこの曲を聴いたのが、それこそ昨年のZeppツアー中のこと。メイクをしているときに曲が届いて、隣にチェルさんがいたので一緒に聴いたんですけど、本当にいろんな要素が詰め込まれていていたので、最初は理解が追いつかなくて、その場で「もう一回聴こう!」ってなりましたし。それぐらい、聴けば聴くほど新しい発見のある、味わい深い曲だなと思うんです。曲自体はRASの中では短いほうですけど、ひとつの曲の中にいろんな展開がギュッと盛り込まれていて、これはずっと聴いていられますね。

夏芽:聴き終わるたびに「もう一回聴きたい!」って思うくらい、中毒性がすごいんですよ。

紡木:終盤のパラパラみたいな曲調になるところが本当に大好きで、それこそアニメーションMVにも「あそこの転調が大好き」というコメントが多くて。

夏芽:MVもめっちゃ可愛いんですよ! JINØさんという方が今回作ってくださったんですけど、アメコミ感のある作風で。RASの5人がエイリアンたちと戦うんです。

紡木:しかも宇宙でね(笑)。

ーー「CORUSCATE -DNA- 」と「Repaint」は曲調もMVもテイストが異なり、今までRASが見せてこなかった側面もたくさん散りばめられていて、どれも新鮮なんですよね。

夏芽:さらに言えば、「Light a fire」も曲調、MVどちらもその2曲と違いますし。

ーーその「Light a fire」ですが、ミディアムテンポでがっつり聴かせる曲調です。

夏芽: RASとしては「Embrace of light」に続くバラードだよね。

紡木:過去に『EXIST』というシングルのカップリングで「Embrace of light」を制作しているんですが、実はライブではまだ一回も披露できていなくて。

夏芽:でも、私はRaychellが歌うバラードが好きなので、ライブでもやりたいなあ。

紡木:歌声が合ってますよね。だからこそ、よりチェルさんの歌声が堪能できる曲になっていると思いますね。

夏芽:今はその役割を「Takin' my Heart」がしてくれているので、エモい曲が増えるのはうれしいよね。

紡木:ライブの見せ方も、こういう曲が入ることで違った表現の仕方にもつながるのかなと思いますし。

ーー前後の流れもガラッと変わるでしょうし。やっぱり、実写MVには驚きました。

夏芽:今までライブ映像はありましたけど、MVという形では初めてでしたし。撮影も楽しかったですよ。

紡木:私は難しかったです。途中で笑っちゃいそうになって……。

夏芽:え、なんで? 

紡木:「基本、儚げな、いい女“風”」という指示があったんですが、その“風”っていうのが難しくて(笑)。

夏芽:でも、ファンの方は「つむつむが美しい」とめっちゃ褒めてたよ? だから“風”じゃなくて、ちゃんと「いい女」になれていたんじゃない?

紡木:よかった! 画面上なら頑張れそうです(笑)。

夏芽:RASの映像においてまたひとつ、名刺代わりになる作品にできたと思います。

ーーこの3曲だけでも、映像を含め非常にボリューミーなのに、さらにベガスのカバー「Just Awake」「Keep the Heat and Fire Yourself Up」が各形態にそれぞれ収録されている。お得感の強い作品に仕上がりましたね。

紡木:オードブルみたいですね。1stアルバム『ERA』には曲数的に届きはしないんですけど、現時点での集大成のような、そんなご馳走CDになっているので、ぜひ手に取っていただきたいです。

ーーこの新作を携え、6月19日には富士急ハイランド コニファーフォレストにて単独ライブ『RAISE A SUILEN LIVE 2022「OVERKILL」』(以下、『OVERKILL』)も控えています。

夏芽:実は、そこでめちゃくちゃ曲数やるよと、先に言ってしまっていて(笑)。

紡木:現在リハーサルをしているところなんですが、あんなに長いセトリは初めて見ましたよね。

夏芽:でも、ありがたいよね。最初の頃はオリジナル曲も少なかったけど、今ではこんなに増えて、最近はやらない曲というのも出てきているし。初期なんて「R・I・O・T」を何回も演奏していたから。

紡木:ひとつのライブで2回演奏していましたし。

夏芽:でも、最近ではその「R・I・O・T」も殿堂入りして、ライブで演奏しないことも増えているので。そういうのもね、『OVERKILL』はないようにというか。

紡木:チェルさんって基本「もっと練習しましょう!」と進んで言ってくれるんですけど、そのチェルさんが『OVERKILL』のリハ中は「もう疲れました。もう1曲やります?」みたいな感じになるぐらい、本当に攻めたセトリなので。

夏芽:マジで“OVERKILL”しにかかります! でも、逆に私たちが“OVERKILL”されないといいけどね(笑)。

ーーこのタイトルだけでも、今までとは違った覚悟が伝わりますし。

夏芽:いったんここまでの集大成を見せる感じになりそうです。

紡木:RASの4年間のいろんなものがギュッと詰まっているので、絶対に楽しいと思います。

夏芽:最初にライブをやり始めた頃は、私が曲と曲とをつなぐドラム演奏をしていたんですけど、最近はメンバーがそれぞれつなぐ感じになっていて。チュチュのDJもめっちゃ炸裂しているし、パレオ役の(倉知)玲鳳ちゃんはセンスが良いので綺麗なピアノでつないでくれるし、ロック役の(小原)莉子ちゃんもギュンギュン弾いてくれて、それぞれの魅力を初期よりも出せているのは、今の強みだなと思います。そういう成長も含めて、当日は楽しみにしていてほしいです。

ーーしかも、その単独ライブの前日にはMorfonicaとのツーマンライブ『Mythology Chapter 2』もありますし。

夏芽:単独との2DAYSなので、そこが恐ろしいですよね(笑)。

紡木:これ、確実に死にますね(笑)。

夏芽:でも『Mythology』は昨年の1回目がめちゃくちゃ楽しかったので。バンド同士がすごく仲良しで、裏でもずっとわちゃわちゃしているから、それが前回以上にステージにも出るんじゃないかなと思います。

紡木:私、2バンドで一緒にやった「UNSTOPPABLE」が忘れられなくて。バイオリンが主旋律を弾いているのが、本当にエレガントだったんです。

夏芽:エレガントにもなるけど、途中ピアノとバイオリンでバトルするところはめっちゃカッコよくて。モニカのみんなも私たちの曲でセッションするときは、いつもと違って暴れられて楽しいと言ってました(笑)。

紡木:ツーステップも一緒にやってくれて。うれしかったですね。

ーーこのシングルから5月、6月と精力的な活動が続き、さらに9月には有明アリーナにてPoppin'Party、Roselia、Morfonica、RAISE A SUILENによる単独4DAYSライブも決定しています。

夏芽:4バンド中、最終日がRASなんですよ。

紡木:びっくりしましたし、これはドキドキしますね。すごいですよね、有明アリーナを4DAYSで、それぞれのバンドが単独でさせていただけるのは、ずっと応援してくださっているバンドリーマーの皆さんのおかげなので。来てくださる方がいなければライブはできませんので、感謝の気持ちでいっぱいです。

夏芽:ここからも、どんどん攻めていきたいね。

紡木:まだ発表されていない予定も控えているので、すごいですよ。

夏芽:夏には『アニサマ』(『Animelo Summer Live 2022 -Sparkle-』)もあるしね。

紡木:三度目ましての『アニサマ』。間違いなく、今年もぶち上げます!

夏芽:暑い夏にして、暑い冬にもしたいね。

紡木:暑い冬? 例えば何します?

夏芽:そうだなあ……スキー場でライブとか(笑)? それくらい、熱を絶やさずに進み続けたいです!

■リリース情報
RAISE A SUILEN「Repaint」
2月26日(土)先行配信
https://lnk.to/ras_repainthp

9thシングル『CORUSCATE -DNA-』
4月27日(水)リリース

■ライブ情報
RAISE A SUILEN×Morfonica『Mythology Chapter 2』
2022年6月18日(土)
富士急ハイランド・コニファーフォレスト

RAISE A SUILEN LIVE 2022『OVERKILL』
2022年6月19日(日)
富士急ハイランド・コニファーフォレスト

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<締切:5月11日(水)>

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