TREASURE「DARARI」、OH MY GIRL「Dolphin」……TikTokで生まれるリード曲以外のヒット フィルターとの相性もポイント
YGエンターテインメント所属のボーイズグループ TREASUREの「DARARI」がTikTokで大ヒットしている。TREASUREは、12人という大人数を生かしたダンスパフォーマンスや、セルフプロデュースの楽曲などが人気だ。結成のきっかけとなったオーディション番組『YG宝石箱』や、2020年のデビュー以降、日本での人気も着実に高めてきたTREASURE。3月31日には日本デビューを果たしたが、その直前からTikTokを中心に若者世代に大きく知名度を広げることとなった。
2月に発売したアルバム『THE SECOND STEP : CHAPTER ONE』に収録された楽曲「DARARI」は、TikTok内で多くのユーザーがお洒落なフィルターや簡単な振り付けと共に動画を投稿している。TikTokのユーザーがオリジナルの振り付けを考案するのは定番の文化として知られているが、同楽曲も例外ではなかった。さらに最近では、アーティスト本人が逆輸入的な形でダンスをカバーすることもあり、TREASUREも公式アカウントで「DARARI」を披露すると多くの反響を集めた。またTikTokで使用されている「DARARI」は、倍速など原曲と印象の異なるリミックスも施されており、いわばTikTok仕様の仕上がりで人気を集めているとも言えるだろう。この影響で、ビルボードランキングにランクインするなど、同アルバムのリード曲である「JIKJIN」に迫る勢いまでも生まれた。
@yg_treasure_tiktok #dararichallenge ♬ DARARI - ︎ ondu
アルバム曲にも関わらずTikTokでヒットした前例といえば、OH MY GIRLの「Dolphin」が有名だ。イントロからキャッチーな同楽曲は、TikTokではBGMとして多く使用されており、K-POPファン以外にも広く親しまれた。可愛らしいコンセプトであるOH MY GIRLの楽曲の中でも、リラックスした雰囲気のある「Dolphin」。同楽曲が収録されたアルバム『NONSTOP』リード曲「Nonstop」と共に、ロングヒットしているグループの代表曲として今後も長く愛される楽曲になりそうだ。
OH MY GIRL「Dolphin」やTREASURE「DARARI」といったアルバム曲は、TikTokでのヒットを狙って制作された楽曲ではないだろう。それでも人気を集めた理由としては、アルバム曲という位置付けでサウンドなどが追求されたからこそ、インパクト重視のリード曲とは異なり、個性やコンセプトに意識が向きすぎないことで生まれた大衆性があったからではないだろうか。リード曲以外でヒット曲ができることは、グループにとって代表曲が増えることはもちろん、サウンドやコンセプトの幅広さをアピールすることもできるため、その後の活躍に繋げられる。