Kis-My-Ft2メンバー分析 第6回:玉森裕太、揺るがぬ芯の強さを持つエース 役者としても躍進する表現の幅広さ

 クリエイティブな側面にも注目したい。Kis-My-Ft2のライブ衣装を担当していることは、ファンには周知のことだろう。ファッションへの関心が高く、昨年末にはカルティエに縁のある日本の「フレンズ オブ メゾン」にも選出された玉森だが、グループや各メンバーの魅力を最大限に引き出す衣装をデザインするには、知識や感性、ファッション愛に留まらないプラスαが必要なはず。その“プラスα”こそ、玉森がグループに注ぐ情熱であり、愛情の表れであるように思うのだ。

 どれほど活躍し、注目を集めようとも“ゆるふわ”が玉森のスタンダード。デビュー翌年に出演した『いきなり!黄金伝説。』(テレビ朝日系)の「1ヶ月1万円生活」では、その危なっかしい暮らしぶりと抜けた一面がありのまま放送され、お茶の間にほっこりした笑いをもたらした。「玉森らしい」と許せてしまう不思議な柔らかさは、誰とも似ていない玉森だけの魅力だ。

 本音を言えばーーごちゃごちゃと説明する必要もないほど、持って生まれた求心力、言うなれば愛され力のある人だと思う。ただ、玉森が積み上げてきたものを「才能」や「センス」といった、どうにも軽い言葉では片付けたくない。いま、玉森がありのままで愛されるのは、結果で返してきたこれまでがあるからこそ。そして冒頭に述べたように、「いざそのとき」に痕を残すための爪は、人知れず磨かれていることだろう。柔和に見えて、そう簡単に揺るがぬ芯を持つ玉森。ある意味、Kis-My-Ft2においてもっとも一筋縄ではいかない人物だと思っている。

※1:瀧本美織、藤ヶ谷太輔、八乙女光とともに主演を務めた

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