新しい地図の3人と小泉今日子による珠玉のトークも 5年目突入の『ななにー』に溢れた新しい一歩踏み出すパワー

5年目に突入した『ななにー』振り返り

 なかでも、小泉今日子とのトークはまさに珠玉の時間だった。いきなり刈り上げヘアにしたり、振り付けは覚えてるところだけでなんとなく踊ったり、理不尽に怒鳴ってきたスタッフに怒鳴り返したり……と、アイドル時代から「真面目じゃなかった」と笑う小泉のヤンチャなエピソードが続々と飛び出るトークに3人も聞き入る。

 「キョンキョンとSMAPは型破りだったんじゃない?」、小泉のそんな言葉に3人は「キョンキョンイズムは受け継いでると思う」「キョンキョン子!」と大きく頷く。たしかに衣装ひとつとっても、お姫様のようなドレスではなく、アパレルブランドのデザイナーに作ってもらったという小泉と、キラキラなステージ衣装ではなく原宿で買ったカジュアルファッションを着たというSMAPは似た者同士かもしれない。

 そして、小泉は50歳のタイミングで会社を立ち上げ、次々と新しいことにチャレンジしている今の心境を「どうせいつか死んじゃうからさ。元気なうちにやっちゃおうって!」と語った。表舞台に立つだけではなく、ドライバーをしたりお弁当の手配をしたりと、裏方の1人として活動している様子を生き生きと語る。さらにTikTok、YouTubeとSNSを新たな遊び場として取り入れている様子に、香取と「似てるかも」と意気投合する場面も。

 31年ぶりに全国ホールツアーを開催した小泉に、ソロステージ『香取慎吾 二〇二二年 四月特別公演 東京SNG』を控えている香取が「一緒に歌いたい」と誘うと、「じゃあ、なんか考えよう!」との前向きな返事が。そんな軽やかな会話に、ここからまた新たな可能性が広がっていく予感がする。

 どれだけ年齢を重ねても、どれだけ周りに言われても、最終的には自分自身の人生をどう動かしていくか。ときにはどうにもならない変化を受け入れ、そこから何ができるかを見つけて、楽しむこと。『ななにー』5年目の幕開けに見せてくれたのは、そんな新しい一歩を踏み出す勇気だった。本人も思っても見なかったような未来がやってくるような時代だ。まだまだ広がり続ける3人の新しい地図。彼らの姿を励みに、誰もが自分らしさを大事にできる道を力強く歩む春にしたいものだ。

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