22/7、14人が紡ぐ新しい景色と未来への期待 “第二章”の幕開けとなったツアーファイナル公演
終盤ブロックは圧巻の台詞繋ぎをみせる「ヒヤシンス」からスタート。切なさにもまして力強さを感じさせる14人での同曲は、パフォーマンスを重ねていくことで新たな意味づけが施されていくはずだ。そうした、作品としての新しい意味をさらに象徴していたのが、「シャンプーの匂いがした」である。先輩と後輩の関係性を主題にしたこの楽曲は、22/7というグループそのものにいくつもの先輩、後輩関係が生まれたことで、これまで見たことのない奥行きが描かれることになった。後輩主観で紡がれる詞を、それぞれの立場を背負った14人で披露することで、いまや先輩となった楽曲発表時のオリジナルメンバーたちの、現在の頼もしさも際立って見える。
その後、「僕が持ってるものなら」を経て、ライブ本編は「覚醒」で締めくくられる。22/7の新章を告げる楽曲として昨年発表された「覚醒」は、今ツアーで新メンバーを得たことで、未来への期待をこれまでになく具体的に抱かせるものになった。リリースから4カ月ほどではあるが、早くも大きく進化する気配を見せた。
アンコールでは22/7の原点となる楽曲「僕は存在していなかった」が披露され、新メンバー8人がこれからそれぞれの“色”を手にしていくためのスタートが示される。そして、新たな体制の今後を祈るように「未来があるから」が晴れやかに歌われ、ライブは締めくくられた。この日は、14人での初となる新シングルが7月27日にリリースされること、また本ツアーの追加公演が4月20日にZepp DiverCityで開催されることも発表。22/7が“第二章”の姿を本格的にあらわした今ツアーは、グループの春以降の展開も指し示して幕を閉じた。