生演奏パフォーマンスの「it’s Live」、ダンス特化の「STUDIO CHOOM」…ニッチな視点から人気を得たK-POPチャンネル

 ダンスに特化したチャンネルである「STUDIO CHOOM」もK-POPファンの間では人気があり、“BE ORIGINALシリーズ”には様々なK-POPアイドルが出演している。ダンスを映すことを目的とする動画やYouTubeチャンネルは多くあるが、同チャンネルは特段に高画質であることで生まれる臨場感で目を引く存在だ。その特徴のひとつが、様々なアングルからの撮影によって、パフォーマンスの迫力を惜しみなく発信していること。同チャンネルの動画が撮影されるスタジオは、音楽番組とは違ってステージとカメラの隔たりがほとんどないことも印象的だ。マイクを持たずにパフォーマンスをするという点でも、どちらかといえばミュージックビデオのダンスバージョンに近いかもしれない。また、動画のプロモーション方法も凝っており、視聴者の期待を煽るようなティザー動画や、撮影時のビハインド動画も投稿されるなど、バリエーション豊富だ。

[BE ORIGINAL] JO1 'Born To Be Wild' (4K)
[BE ORIGINAL] INI 'Rocketeer' (4K)

 さらには、個人にフォーカスした動画やステージ全体を映す動画までも高画質で投稿されており、パフォーマンスの魅力をあますことなくコンテンツ展開していると言える。また、「Artist Of The Month」として、現役のK-POPアイドルがダンスパフォーマンスひとつで魅了するなど、見応えある映像コンテンツが止まない。日本からもJO1とINIが出演した過去があり、日本ではあまり見ることができない臨場感や新鮮さもあったのではないだろうか。

 上記のYouTubeチャンネルに共通するのは、何を伝えたいのか細かい部分までこだわり、明確に反映しているところだ。だからこそ、撮影されるスタジオや照明はできる限りシンプルなものにし、パフォーマンスそのものの魅力に注目させている。日本でも“一発撮り”をテーマにした「THE FIRST TAKE」があるように、ニッチな視点からでも安定して需要のある人気チャンネルへと成長できた事例は、今後も同様の切り口から生まれる企画やYouTubeチャンネルが登場することを予感させる。

関連記事