AKB48グループ、坂道シリーズに訪れた卒業ラッシュ アイドルたちの決断から見え隠れするものとは?

 メンバーの卒業発表が相次いでいる、AKB48グループと坂道シリーズ。そのなかには人気や知名度の高いメンバーも含まれており、ファンからは驚きや惜しむ声があがっている。

 その背景のひとつには、少なからず新型コロナの影響があるだろう。感染拡大防止のためにコンサートやイベントに開催制限がかけられてから、間もなく2年が経とうとしている。世界各国では日常生活における制限緩和の動きも出てきているが、日本の現実は変わらず厳しいものがある。以前のような形でコンサートやイベントが行えるようになるのは、まだまだ先になりそうだ。

 アイドルたちにとって新型コロナに活動が左右されるこの状況は、ファンが考えている以上にもどかしい気持ちが大きいのではないだろうか。一瞬一瞬に勝負を賭けているアイドルたちにとって、2年という時間は決して短いものではない。

 一方で、多くのアイドルたちにとって自分のこれからについて向き合う機会が増えたはず。実際、コロナ前までは、はっきりと進路を決めずにアイドルから卒業する者も少なくはなかった。しかし昨今、今後やりたいことを明言している卒業メンバーが目立つ。マイナスなことが多い社会情勢ではあるが、卒業を決めたアイドルたちは前向きに将来をとらえている印象だ。

AKB48 加藤玲奈、久保怜音は芸能界とは違う道へ?

 2月14日に卒業公演をおこなう予定のAKB48・加藤玲奈は、「ヘアメイクの仕事をしていきたい」と美容関係の道に進むことを決意。アイドルとしての活動期間は12年。『AKB48選抜総選挙』では何度もアンダーガールズ入りを果たすなど実力のあるメンバーで知られ、長年にわたってグループの支柱的な存在にもなっていた。現在は通信で美容学校にも通い、美容師免許の取得を目指しているとのこと。グループからの卒業は、勉強に専念し、自らの夢に進むための決断だったように思える。

「加藤玲奈 AKB48劇場から緊急生配信SP」

 同様に芸能界を引退して新しい目標へと歩もうとしているのが、AKB48の久保怜音だ。1月25日の生配信で「卒業後は動物看護師を目指したい」と報告。シングル選抜を4回務め、次世代を担うメンバーが揃った2月の舞台『いわかける!-Sport Climbing Girls』にも出演するなど、大きな期待を寄せられていただけにファンの衝撃も大きかった。現在18歳の久保は、アイドル活動と勉強を両立するかどうか迫られていたはず。春を前に、決断のタイミングとしては“今しかない”と考えたのではないか。

 1月4日に卒業を発表したAKB48の入山杏奈は、2018年4月にドラマ出演のためメキシコへ1年間留学し、以降も日本とメキシコの両方で活動。その後新型コロナの影響もあり帰国、国内外を行き来することが事実上できなくなった。かねてより「日本とメキシコを繋ぐ架け橋になること」を夢に掲げている入山。一部ではグループを卒業し、本格的にメキシコを活動拠点とするのではないかと言われている。

🇯🇵🇯🇵 JAPONESA EN MÉXICO: UN HOTEL EN MEDIO DE LA SELVA 🇯🇵🇯🇵

 さらに1月5日に卒業を電撃発表したNMB48の梅山恋和は、まず学業にしっかり取り組んだ後、芝居の勉強をしていきたいと語っていた。また3月14日に卒業公演を開くHKT48の田島芽瑠も、これからは俳優として活動していくことを公言。引き続き芸能界で生きていくことを決めた。

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